ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

サタン「見るのだ!」
バーン!
ドクロイーター『フンフン』

悠「ドクロイーターがどうした。」

サタン「進化したのだ!」

悠「えっ、どこが?」

サタン「よーく見てみるのだ!」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ・カナリヤンダイヤモンドの続きで、ダイヤはイギリスの国王エドワード七世の66歳の誕生日に南アフリカから贈り物として届けられたのですが、あまりの大きさにエドワード七世はオランダのロイヤルアッシャーダイヤモンド社にカットを依頼するのだ。」

悠「よく見ても分からん」

サタン「額に角が生えたのだ!!」

悠「角ぉ?」

摩耶「……あ、見て。ほら、小さいのが生えてる」

悠「おお、確かに。」

ドクロイーター『……』

千世子「そこで大きな石9個、小さな石96個に切り分けられ、現存する形になるのだ。これらは一番大きな固体からカリナン1世、カリナン2世と数字が振られているのだ。カリナン1世は別名「偉大なアフリカの星」と呼ばれ、大きさもなんと530.2カラットもあるのだ。現在求めやすい1カラットダイヤの530個分にも匹敵するのだ。考えただけでも気の遠くなりそうな大きさなのだ。」

悠「角、羽、次は何だ?」

亘理『尻尾かな?』

神姫「巨大化でしょ」

サタン「楽しみなのだ!」

悠「エサ代がかさむぞ」

千世子「ちなみにこの石をカットしたオランダ職人は、原石を始めてみた時に、あまりの大きさに自分の腕ではカットしきれないのではないかと恐れおののいたと伝えられているのだ。それがどのぐらいかと言うと、カットするまえに気絶し、何とかカットし終えた後も成功したことを確認して気絶した、という逸話が残っているほどなのだ。」

スキュラ「それに関して、私にいい考えがあります。」

サタン「聞かせて欲しいのだ」

スキュラ「魔界のスケルトンを適当に狩ってきてはいかかでしょうか。全身骨ですし。」

サタン「おー!さすがスキュラなのだ!」

悠「さすスキュ、さすスキュ」

亘理『言いにくっ!』

千世子「今現在、カリナンはすべてのイギリス王室や王族個人のものになっていて、ロンドン塔で永久展示されているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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