ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「今日は何か蒸し暑いな。窓開けるぞ」
ガララッ

神姫「蚊はいってこないかしら」

悠「さすがにまだわいてないだろ。それよりなんかシュークリームが食いたくなって買ってきたんだけど食べる人ー」

「「「『はーい!』」」」

悠「はは、ならば喰らうがいい!」

摩耶「なんで急にボス口調になったのか」

悠「ここでちゃんとおれの偉さをアピールしておかないとな。」

サタン「つまり……奪い取れってことなのだ。」
スッ

悠「何でもかんでも武力で済まそうとしてんじゃねぇぞ!どうぞ、お納めください!」
サッ

摩耶「すぐに差し出した」

神姫「なさけない」

悠「痛いのはやなのー」

神姫「……」
ゲシッ!
悠「ぉんっむ」

千世子「結局蹴られたのだ」

摩耶「たぶん蹴られたかったんだよ」

悠「んなこたなぁい。」

亘理『あ、このシュークリームおいしい。』

千世子「うまうまなのだ」

悠「ふふっ、食ったな?」

亘理『えっ!?ま、まさか何か仕込まれて……』

悠「いや、普通のシュークリームだけど。」

亘理『……なんで意味深な言い方したの?』

悠「別に」

亘理『……』

摩耶「そういうところが蹴られる原因だよね。」

悠「ちょっとわかんない。けど、とりあえず今から気を張ってすべての攻撃を回避する。」

摩耶「原因の方をどうにかしようという考えはなしっと。」

サタン「オラァッ!」
ブンッ!
バッ
悠「当たりはしなァァァー……」
ひゅーーんっ

サタン「……」

摩耶「確かに攻撃はかわしたね」

千世子「綺麗に窓から落ちたのだ」

悠「なんで窓開いてんだ」

摩耶「おかえり」

悠「ただいま」

神姫「蒸し暑いからって自分で開けてたわよね。」

悠「そうだったわ。」

亘理『それにしてもよく落ちてるよね。』

悠「落ちてるっていうより落とされてるが正しいんだけどな。」

摩耶「ダークソウルのボスみたいだね」

悠「知らん間に勝手に死んでるパターン」

神姫「プレイヤーは落ちたところで復活できるけど、どんなに強いボスでも落下したら即死……よく考えたらへんよね。」

悠「クッパでも溶岩に落ちたら死ぬから仕方ない」

摩耶「64のボスクッパは奈落に落としても戻ってくるけどね。」

悠「……ケースバイケースだな」
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