ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「最近はほんと夜もホカホカになってきたな。夜風が気持ちいいレベルに」

亘理『ホカホカって言い方は間違ってない?』

悠「文句があるなら表に出ろ!」

亘理『出れないよ』

悠「……スマン」

【世界最大のダイヤモンド】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。ダイヤモンドの大きさはカラットで表されるのだ。例えば、現在購入しやすい大きさ・価格のダイヤモンドを宝石店などで見ると、0.3～1.0カラットの見た目には可愛らしいサイズの物が多いのだ。それでもガラスケースの中に陳列されている、輝くダイヤモンドを見ていると、その輝きに心踊らされてしまうのではないでしょうかなのだ。」

亘理『……』

摩耶「あーあ、亘理ちゃんがむくれちゃったよ」

悠「すまぬ、本当にすまぬでござる」

神姫「謝る気ないでしょ」

悠「そんなことない、今のはおれの失言だったと海よりも深く反省してる」

千世子「ダイヤモンドの大きさは、指輪では0.3～0.5、ペンダントトップとしては1.0カラットほどの物が、普段使いとして人気があるようなのだ。」

累「なら態度で示すべき。ほら、とっとと指詰めてどうぞ。」

リリス「まな板と錆びて刃こぼれしてるナイフならここに。」

悠「よし、今すぐ片付けろ」

累「ここまでお膳立てしてあげてるのにやらないとか」

リリス「おめーチキンかよ」

千世子「とはいっても、やはり背伸びして頑張らないと手の届かないような価格の物もあるのだ。やはり庶民にはダイヤモンドは高嶺の花なのかもしれないのだ。」

悠「やかましい!チキンじゃなくて人間じゃい!」

サタン「っていうか、指なんか切られてもなんの謝罪になるのかが分からないのだ。」

摩耶「まぁ、普通はそうだよね。」

サタン「もっといいものが欲しいのだ」

千世子「しかし、そう考えてみると「じゃあ世界で一番大きなダイヤモンドってどのくらいのの大きさなのだろうか?」という疑問が湧いてこないのだ?世界で最大のダイヤモンド……それは「カリナンダイヤモンド」だといわれているのだ。」

悠「でも、お前謝罪するまえに一発ぶん殴るだろ?」

サタン「一発で済むかどうかは分からないのだ。」

神姫「そういうのが嫌だから指で済ませろって部分もあるんでしょうね。」

摩耶「じゃあ、悠くんやっぱり指だよ。はい、鋏」

悠「やだー!」

千世子「アフリカのプレミア鉱山で産出されたこのダイヤモンド、原石の大きさは、10×5×6㎝。重さは3106カラットもあったのだ。このダイヤの名前は、プレミア鉱山の創立者トーマス・カリナン卿にちなんでつけられたのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」