ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「一度でいいからゼリープールにダイブして泳ぎたい」

摩耶「自分のお風呂でやってみたらどうかな?」

悠「そんなことしたら真桜に怒られる。しかも、ガチなコースで。」

神姫「一回30時間ぐらいずっと怒られたらいいんじゃないかしら」

悠「24時間を越えて6時間プラスされている」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。「呪い」のダイヤと呼ばれる「サンシーダイヤモンド」の続きなのだ。アンリ3世はフランスのヴァロア王朝最後の王さまで、このダイヤの王冠を飾っていたのですが、その後「3アンリの戦い」に敗れ、後に暗殺されるのだ。」

亘理『そもそもゼリープールってあるの?』

悠「ゼリー風呂なら実際にある。」

亘理『あるの!?』

悠「入浴剤でな。入れるとお湯がゼリー状になる」

亘理『その後は?』

悠「ゼリー化入浴剤といっしょにもう一つ別の粉がついててそれを撒くと液体に戻るから流せる。」

千世子「その後即位したのはアンリ3世の義理の弟アンリ4世ですがこの王も暗殺され、ダイヤはイギリスに渡るのだ。このダイヤを手に舌イギリスの女王エリザベス1世は、これを自分の息子に引き継いだのですが、引き継いだ者の中でチャールズ1世は処刑されてしまうのだ。」

サタン「だったらそれでいいんじゃないのだ?」

悠「いやいや、おれは食べられるゼリーにダイブして食べながら泳ぎたい」

神姫「アホみたいね」

悠「でも、できるって言ったら絶対神姫だって飛び込んで食べたり泳いだりするだろ?ん?ほれほれどうよどうよ?」
つんつん
神姫「……」
ベキッ
悠「らにぎーーっ!」

千世子「結局このダイヤは、フランスに戻り、前述の「ホープダイヤモンド」の持ち主であったルイ14世が手に入れ、王冠に飾ったとされているのだ。結局、このダイヤはフランス革命を経て、1792年盗難にあいロシアに渡るのですが、その後は何人かの手を経て、フランスのルーブル美術館に寄贈されたのだ。」

亘理『悠ちゃんの指がー!』

摩耶「大丈夫、大丈夫。ああやって定期的に間引いとかないと6本になるから」

悠「おれの手にそんなポテンシャルないから。それよりハメ直してくんない?できれば痛みは最小限に」

摩耶「はい」
ゴキンッ!
悠「んぎぃっ……あ、あんがと……」

千世子「美しい物に惑わされた人々の末路を見届けつつ、呪われたダイヤたちは今は静かに、美術館で魅惑の輝きを放っているのだ。以上、呪われたホープダイヤモンドとサンシーダイヤモンドのじゅぎょーだったのだ。」
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