ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

サタン「……」

悠「なんだ、空気の抜けた付箋みたいになってるな」

摩耶「フーセンね」

悠「えへっ☆」

神姫「……」
ガンッ!

悠「ひぃっ!」

神姫「……怒りで机をたたき割るところだったわ。」

悠「なぁんでそんな怒ることになったんですかねぇ。」

摩耶「悠くんの「えへっ」はイラッとさせるんだよ。」

悠「可愛さを振りまいたはずなんだけどなぁ。」

千世子「それでサタンちゃん大丈夫なのだ?」

スキュラ「大丈夫ですよ。ただ、ちょうどいいペットがつかまらなくてふてくされてるだけですから。」

摩耶「そういえばペット探しに行ってたんだね。」

ベヒモス「ぜんぜんダメだったけどモス」

悠「そもそもちょうどいいペットってどんなペットだよ」

サタン「強くて大きいやつなのだ!」

悠「……」

サタン「なにか言えなのだ」

悠「いやー……なにをいってもダメなんだろうなぁ……って、思って」

サタン「ダメってなんなのだ」

悠「デカいってまずどのぐらい?」

サタン「山ぐらいがいいのだ」

悠「そんなもの連れて回せないだろ。どこで飼うんだよ。エサだってどうする気なのかわからんし……」

サタン「うるせぇ!」
ドガッ!
悠「ぎゅゃんっ!」

亘理『悠ちゃーん!』

スキュラ「ちなみに似たようなことを既に冥さんにもいわれた後です。」

神姫「ああ、だからキレるのが早かったのね。」

悠「図星をつかれて……殴るとか……たちわりぃ……。」
よろよろ

摩耶「悠君も似たようなところあるけどね。」

悠「おれはこんな直接的なことしねぇし。」

千世子「間接的なことはするのだ?」

悠「……えへっ」

神姫「……」
ゲシッ!
悠「いたーい!尻を蹴らないでッ!!」

摩耶「割れた?」

悠「パックリだよ!」

神姫「なにいってんだか」

サタン「……」

悠「ペットにしたいならアレだスライムぐらいにとけばいい。それだったらいくらでも飼えるだろ」

サタン「スライムなんかペットにしたくないのだ!」

悠「おま、レベル99になったら灼熱覚えるんだぞ!!」

摩耶「悠君は6のスライム好きだねぇ」

神姫「スライム格闘場クリアするにしてもそこまで育てなくていいわね。」