ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「アニバーサリー!」

サタン「サバト?」

悠「どんな耳してんだ」

サタン「こんな耳なのだ」
スッ
悠「カプッ、レロレロレロレロ」

サタン「にきゃーっ///!」
ズドンッ!
悠「ぐぇっぶ!」

【金】

千世子「貴金属といって、まず最初に思いだすのは、やはり金なのだ。元素記号はAu。これはラテン語で「光り輝くもの」の意味を持つ「aurum」に由来しているのだ。金は俗に「黄金色」と呼ばれる、光沢のある黄色をしているのだ。これは、自然界に存在する赤、青、木の三原色のうち、青い光を吸収し、赤い光と黄色い光は反射するという性質によるものなのだ。この色を持っている金属は意外と少なく、金、銅、それにセシウムだけなのだ。それ以外の通常の金属は、可視光のほとんどを反射するため、光沢のある銀白色に見えるのだ。」

悠「お、オロロロッ」

亘理『悠ちゃーん!!』

摩耶「ちゃんと窓の外にブッパしたのはえらいね。」

サタン「なにすんじゃーなのだ!」

悠「耳出すか……オロロロッ!」

千世子「金はとてもやら若い金属なのだ。わずか1gの金があれば、叩いて引き延ばし、およそ1平方メートルの金箔を作ることが可能なのだ。細く伸ばして針金にするのなら、実に3000mの長さにすることができるのだ。さらに金には、高い熱伝導性、電導性を持ち、非常に腐食されにくいという性質もあるのだ。このため、工業的にも高い価値を持つ金属として、各分野で珍重されているのだ。」

悠「あーもー、昼飯とおやつ全部出しちゃったよ。」

神姫「汚い」

悠「おれは悪くねぇ!」

摩耶「いや、悪いでしょ」

サタン「悪なのだ」

千世子「見た目が美しいだけでなく、非常に有用でもある金は、しかしたいへん希少な金属でもあるのだ。現在の地質学によると、地球にあるすべての金を集めたとしても、一辺が20メートルの立方体に収まる程度にしかならないと考えられているのだ。金が高値で取引されているのも当然と言えるのだ。」

悠「魔王に悪とか言われた」

サタン「真桜に対する無礼は極刑なのだ!」

悠「死にたくない、死にたくなぁーい!」

神姫「血をかけて麻雀しそうね」

摩耶「ダメギ」

千世子「金は他の元素と化合しにくく、自然界では純粋な金属結晶、いわゆる自然金の形で存在していることがほとんどなのだ。金は石英、硫化物の鉱脈の中に存在するのだ。また、金を含む鉱物が風化し、砂ほどの金の粒が水とともに流れだして、川底などに溜まったものが砂金なのだ。金の主な産出地は、南アフリカ、オーストラリア、アメリカ、中国などなのだ。日本でも、かつては多くの金が産出されていましたが、江戸時代以降はその量はどんどん少なくなっていったのだ。現在では、鹿児島の鉱山で金の採掘がおこなわれているのみとなっているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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