ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「そ～れハッスル、ハッスル♪」
シャンシャン

摩耶「ついに自分で踊りだした悠君について」

神姫「回復どころかイラッとして混乱しそう」

悠「惑わしの踊りだったか」

神姫「……」
グッ

悠「握った拳を開いて開いて」

千世子「トントントン?」

悠「それは引いて引いてだ」
シャカシャカ

サタン「いつまで振ってるのだ?」

悠「こういうの持つと何か振り続けたくなる。……ならない?」
シャカシャカ

摩耶「ハンドスピナーかな?」

スキュラ「海に潜ってると渦を作りたくなるようなものでしょうか」

悠「手遊びの規模がでかすぎる。はい、亘理」
ポスッ
亘理『え?』

悠「ハッスルダンスを踊り続けるんだよ!!」

亘理『……そ～れ、ハッスルハッスル?』
シャカシャカ

悠「……」
グッ

摩耶「無言のサムズアップ」

亘理『よかったの?今のでよかったの?』
シャカシャカ

悠「露出が足りないが及第点だ」

神姫「何様なのか」

悠「おれ様」

神姫「……」
バッ!
サッ!
悠「……」

亘理『おお、ビンタを避けた!』

摩耶「いや、完全に入ったね。」

亘理『え?』

摩耶「下、下」

神姫「……」
グリッグリッ
悠「あぁ～おれの足の指さんが潰れていくんじゃァ～」

亘理『わぁお』

千世子「痛くないのだ?」

悠「いてぇに決まってんだろ!」

亘理『そぉれ～、ハッスルハッスル♪』

神姫「……」
グリッグリッ
悠「回復した側からのスリップダメージってこんな感じなんだろうなぁ。」

摩耶「リジェネVS毒的な」

悠「ゲームとかなら回復量さえ上回ってればガン責めするんだけど、現実だとこの痛みが続くと思うと泣きそうになっちゃうね。」

サタン「足を硬化させればいいのだ」

悠「うっせぇ、バーカ!」

サタン「……」
グシャッ
悠「おおっと?左足も踏まれだしたよ?」

摩耶「これは回復量上回れないね。」

悠「初めから……回復なんて……幻想だったんだ。」

神姫「アホらしい」
スッ

悠「ほら、サタンも足退けて」

サタン「……」
ググッ
悠「ほほう、さらに圧をかけますかそうですか。なら、こっちにも考えがあるぞ!」

亘理『どうするの?』

悠「太ももを撫でまわす。」
むにむに
サタン「ひゃはっ!ひにゃはははっ!やめるのだ!」
ドゴッ!
悠「ヴっ!」

摩耶「これは成功?失敗?」

悠「と、トントン……かな。」
ガクッ

神姫「アホねぇ」