ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「うー、寒いぃ。サタン」

サタン「炎を出せばいいのだ?」

悠「いや、尻を揉ませてくれ。それであったまる。」

サタン「サタンパンチ」
ズドッ!
スッ……
悠「夢幻舞踏」

摩耶「あの動きは!」

千世子「摩耶君、知ってるのだ?」

摩耶「これは殴られるととりあえず適当なこと言いながら移動したら偶然に藻避けれてしまった動きだよ!」

悠「……なんか、すまん」

サタン「いや、謝られても困るのだ。」

亘理『なんだこれ』

神姫「知らない」

悠「もう一回やり直してイイっすか?」

摩耶「そんなに殴られたいの?マゾなの?」

悠「殴られたくはないし、マゾでもドM豚ちゃんでもないが……さすがにこのままじゃエンタティナーとしてのプライドが」

神姫「いうほどエンタティナーでもないでしょ。」

悠「ひとを笑わせて喜ばせて、セクハラするのがおれのシュミなんだ」

千世子「一個余計なのが混ざってるのだ。」

悠「おれにとっては大事だから」

摩耶「脳にプラーガとか寄生したらいいのに」

悠「ガナードになっちゃう」

亘理『寒さはもういいの?』

悠「いや、寒いのは寒いんだけどな。」

摩耶「油でも熱する?」

悠「せめて湯にしてもらいたいなぁ。からっと揚がっちゃう」

サタン「まずそうなのだ。」

悠「味には自信があるぞ!」

摩耶「……いや、不味そう」

悠「……味には自信があるぞ!」

神姫「なんで食い下がらないのか」

悠「だって不味いなんて思われるなんて何か悲しいじゃん」

千世子「あんちんは食い殺されたいのだ?」

悠「そんなわけないじゃん。」

千世子「なんかイラッとしてきたのだ。」

悠「高い高いしてやろうか?」

千世子「なんでそうなるのだ!」

悠「白巳は喜ぶんだけどな。とくに外で思いっきり上に投げ上げてキャッチするとめっちゃキャッキャッするぞ。」

神姫「一歩間違えば通報レベルね。」

悠「絶対に受け止める、絶対にけがをさせないという覚悟をもって遊んでるだけだからセーフ。」

摩耶「悠くんも他界他界する?」

悠「字が違う。あ、そうか」

千世子「どしたのだ?」

悠「白巳的な体温を持つ怪異を探して身体にまとわせとけば寒くない」

神姫「寒さで思考がおかしくなってるわね。」