ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……」
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

亘理『悠ちゃん、震えてる?』

悠「さぁむぅいーよぉぉぉー」

亘理『うわっ、怖!』

千世子「寒さで魔物と化してるのだ」

悠「おろろーん、おろろーん」

摩耶「寒いとメタリカになるのはなんでなの?」

悠「なんかメタリカ可愛いから」

神姫「悠はちっとも可愛くないのものね。」

悠「えっ、母性本能とかくすぐられない?」

神姫「殺意なら現在進行形で湧いてるけど」

悠「母性本能が湧く」

神姫「殺意が湧くっていってるの」

悠「神姫はツンデレ」

神姫「……」
ドゴッ!
悠「ぐぶっ!」
ドダンッ!

摩耶「綺麗なキック」

千世子「吹っ飛んだのだ」

サタン「命を投げ捨ててるのだ。」

悠「まぁでも、これが愛の痛みと思えば……ね?」

累「バカみたい」

悠「自分でも何言ってんだろと思ってる……げほっ」

千世子「軽口は叩けてるけど吹っ飛んだまま動いてないのだ」

悠「今下手に動くと口から内臓がこぼれ出そうなんだ」

リリス「なにそれ見たい」

悠「おれの内臓は見せもんじゃねぇぞ」

累「まぁ、でも、とりあえず見てやるから吐きなさいよ、ほら、ほら。」
グリグリッ
悠「……」

神姫「動けない思って調子に乗ってると痛い目見るわよ」

悠「……スッ……ふー、よし、痛みが引いてきた。」
ガシッ
累「元気になってよかったわね!」

摩耶「手のひらクルックル」

悠「だが、遅い」
メキキッ!
累「おのれぇぇぇ!」

摩耶「久しぶりのアルゼンチンバックブリーカー」

悠「くっ…はぁはぁ…」

亘理『なんか悠ちゃんのが苦しんでない?』

摩耶「そりゃまぁ、モロにお腹を蹴られてたからね。いくら氣と根性で痛みを押さえて立ち上がっても、あんな風にお腹に力入れたら痛くなるでしょ。」

悠「う、うおぉぉぉっ!コイツが折れるか、おれが吐くのが先かのチキンレースじゃ!」

千味「やめたって!やめたってえぇっ!」

累「オラァ、さっさと私を助けんかぁ!」

神姫「醜いわねぇ。色んな意味で」

サタン「アレが折れるのはどうでもいいけど、ゲロをまき散らされるのは勘弁なのだ。」

千世子「あんちん、外でやるのだ。」

神姫「蹴り飛ばして窓から落とそうかしら。」

摩耶「それも一手だね」