ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「へくちっ!ズズッ……うー。」

亘理『くしゃみ可愛い』

摩耶「くしゃみは可愛いけど本人は可愛くない。訴訟。」

悠「くしゃみで訴えられると申すか!!」

神姫「よっぽど心を害したのね。」

【トパーズ】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。トパーズは11月の誕生石なのだ。和名を「黄玉」というのだ。黄色味がかった褐色系の色が代表的ですが、天然に産出するものは、多くが透明に近い色をしているのだ。鉱物の硬さの目安として使われる、モース硬度系の指標となる石のひとつで、ダイヤモンド(高度10)、コランダム(ルビーやサファイアのこと。硬度9)についで硬い、硬度8度の石とされているのだ。」

悠「おれの心が一番害されてる説」

摩耶「悠君の心は硬いから平気でしょ?」

亘理『くじけぬ心!』

悠「……いける気がしてきた」

神姫「心がどうのこうのじゃなくて単純なのよね。」

千世子「「黄玉」の名前で呼ばれるトパーズですが、カラーのバリエーションは豊富なのだ。人気のある代表的なカラーは「ピンクトパーズ」と呼ばれるもので、淡いピンク色をしているのだ。また、青色や緑色のトパーズもあるのだ。」

悠「基本的にピンクは人気だよな」

摩耶「女の子はピンク色好きだからね。」

悠「神姫は?」

神姫「ドキツイピンクじゃなければ嫌いではないわ」

悠「蛍光色のピンクってすげーもんな。」

千世子「価値の高い宝石の特徴はいくつかありますが、カラーの輝きの良さ、希少性など他に、硬くて傷つきにくい、というものが挙げられるのだ。天然石の中に、自然についている傷や不純物は、その宝石が本物である(人造宝石やイミテーションではない)ことを示すとして、かえってその石の価値を高めることもあるのだ。」

摩耶「ネオンカラーとかね」

悠「あと、ピンクはエロいイメージもあるよな」

神姫「ぜったい言うと思うたわ」

悠「えへへっ」

神姫「……」
パァン!
悠「あぎゃっ!」

千世子「しかし、宝石としてカットされた後につけてしまった傷は、宝石の価値をまったく台無しにしてしまうこともあるのだ。特に柔らかい石(オパールなど)と硬い石(ダイヤモンドやルビー)をぶつけたりすることは、柔らかい石を傷つける原因ですから、絶対に避けるべきことなのだ。」

サタン「頬が腫れてピンク色なのだ。」

悠「こういうピンクじゃないんだよな。」

摩耶「ピンクっていうか赤だしね。」

亘理『痛そう』

悠「痛「そう」じゃなくて痛いんだよ」

千世子「したがって宝石は、ひとつひとつ、区分して保存するのが良いとされているのだ。そういった点においては、硬い性質のトパーズは傷もつきにくく、手入れも比較的容易なため、宝石としての価値を高める一因となっているのだ。誕生石として象徴されているのは、宝石としてや「希望」、「幸福」あるいは「純白」、「誠実」などの言葉も象徴しているとされているのだ。古代エジプトでは、太陽神ラーの象徴ともされたのだ。また、金と組み合わせた首飾りは、不吉な兆候を避け、悪夢を取り除き、怒りを鎮める効果があるともいわれているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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