ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「幽霊ってさ、ふと振りかったら居るってパタンナー多いじゃん」

亘理『パタンナー?』

千世子「それを言うならパターンなのだ」

サタン「ちなみにパタンナーってなんなのだ?」

神姫「ファッションデザイナーが作成したデザイン画をもとに、型紙(パターン)を作る仕事よ。」

サタン「へー」
千世子「へー」
亘理『へー』

悠「おいおい、パタンナー大人気かよ」

摩耶「で、続ける?パタンナーの幽霊の話」

悠「混ざってるんだよなぁ。」

スキュラ「それで幽霊がどうしたんです?」

悠「だから幽霊って急にはいごに現れたりするじゃん。」

亘理『幽霊だしね。』

悠「でも、すぐに消えたりもするじゃん」

摩耶「繰り返すけど幽霊だからね」

悠「だったら逆にどんどん濃くなる幽霊が居てもいいと思うんだわ」

神姫「濃くなるって何よ」

悠「だんだん透けて消えていくんじゃなくてだんだん濃厚にはっきりと現れてくる。」

摩耶「リゾットかな?」

悠「……あ、確かにリゾットのメタリカだわ。つまり、リゾットは幽霊だった!?むしろスタンドが幽波紋か!!」

神姫「なにいってんの?」

悠「なんでもないです。ススイマセン」

千世子「「ス」が多いのだ。」

悠「ぴよこのツッコミ職が板につき始めました。イイゾォーこれ」

千世子「別に板についてきたつもりはないのだ。」

悠「もうすぐ餅はつくけどな」

神姫「……」
ガンッ!
悠「おぐっ!」

摩耶「シンプルなキック」

神姫「あまりにつまらないことを言うから、つい足が出たわ」

スキュラ「んふ、んふふっ。」

千世子「スキュラちゃんは面白かったみたいなのだ。」

摩耶「ひとの笑いのツボって色々あるからね。」

悠「ああ、おれもたまに変なツボに入ることがあるわ」

摩耶「やりすごしの壺とか」

悠「それは緊急回避には便利な壺だ」

亘理『悠ちゃんが最近一番笑ったのは?』

悠「……サンドイッチマンのタクシーのコント」

摩耶「変などころか王道的に面白いコントだよね。」

悠「そうだな」

千世子「あんちんはまずは人とちゃんと会話することを覚えるべきなのだ。」

悠「してるしてる、ちょーちゃんとしてる。」

神姫「……」
ドゴッ!
悠「おふっ!」

摩耶「鋭いツッコミ。」

サタン「ボディブローはツッコミなのだ?」

悠「腹に……拳を……突っこむって……いみなら……なっ」
ガクッ