ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ぬるぬるした緑色の液体が入った小瓶が落ちてたんだけど。」

摩耶「なんでそんなもの拾ってくるの?」

悠「落ちてたから」

神姫「そのばに置いときなさいよ」

悠「シレンジャーとして持てるアイテムは拾っておかないとそんな気がして。」

【ピンクトルマリン】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。トルマリンは、一種類の宝石のみをさす言葉ではなく、トルマリンという鉱物に属する鉱石の総称なのだ。たいへん複雑な成分構成になっているため、微量の成分際による、様々な意思が存在しているのだ。」

摩耶「取捨選択もシレンジャーにとって大事だよね。」

悠「そりゃそうだ。」

亘理『ていうか、拾ってきてどうするのそれ。』

累「のーめ、のーめ」

リリス「いっき、いっき」

千世子「もっとも人気があるのはピンクトルマリン「ルベライト」をはじめ、濃い青色でブルートルマリンとも呼ばれる「インディ古来と」、褐色の「どらバイト」などが代表的なものなのだ。また無色の物は「アクロアイト」と呼ばれ、とても希少な意思となっているのだ。」

悠「飲んでたまるか!それても貴様らに飲ませてやろうか!」
ぶんぶんっ

神姫「振り回すな」

悠「はい…」

サタン「でも、とりあえず舐めてみたらいいのだ」

悠「毒だったらどうするんだ」

千世子「逆に、鉄分を多く含み、不透明で黒色のトルマリンを「ショール」と言い、19世紀のビクトリア朝時代には、喪服用の装飾品として使われていましたが、現在では、宝石的な価値はほとんどないのだ。黄色から緑色の物はごく一般的ですが、中にはエメラルドグリーンの美しい石が産出することもあるのだ。」

サタン「自浄すればいいのだ」

悠「はいはい、そーですね。」

サタン「なんなのだ!」

悠「でも、とりあえず臭いでもかいでみるか。くんくんっ」
きゅぽっ

摩耶「平然と匂い嗅げるところも凄いけどね。」

千世子「このタイプの石は希少なもので、今ほど鑑定の技術がなかった18世紀ごろまでは、しばしばエメラルドと混同されたりもしていたようなのだ。見た目はもちろんですが、モース硬度系でもその硬さは7.5。エメラルドと差がないのが、その原因でしょうなのだ。

悠「こ、これは……甘い匂いがする。具体的に言うと青りんご?」

神姫「青りんご?」

悠「いや、もっと人工的な香りなんだけど、あれだ。水飴だ水飴。」

摩耶「舐めてみて」

悠「亘理、あーん」

亘理『なんで私なのさ!!』

千世子「このように多彩なカラーを持つことから「パワーストーン」としての力は、非常に様々なものがあるとされており、ストーンパワーの万能選手と言えるかもしれないのだ。今日はここまで続きは次回なのだ。」
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