ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「冬将軍なんてワードがニュースででると心臓が止まりそうになる。」

神姫「心マしてあげましょうか?」
グッ

悠「拳でやるものではない!」

摩耶「でも、心臓マッサージは相手のアバラ折るつもりでやるもんだからね。」

悠「まぁ、そうなんだが」

亘理『そうなの!?』

悠「ああ、折るつもりっていうか確実に折れる。」

亘理『うえぇ?!』

神姫「そりゃ倒れてる相手の胸元を力いっぱい押すわけだからね。」

悠「年寄とかを心マすると、押すたびにバキボキッて音が聞こえるらしいぞ」

亘理『やめてやめて怖い痛い!』

悠「妖怪がなにいってんだ」

サタン「しんまってなんなのだ?」

スキュラ「心臓マッサージ。蘇生法の一種ですね。」

サタン「ほほう、どうやるのだ?」

スキュラ「止まった心臓に衝撃を与えて動かさせるわけです」

千世子「電気ショックを与える場合もあるのだ」

サタン「ショック」
バチチチッ!

悠「そんなサンダーボールをぶつけられたら止まった心臓が破裂するだろ。もっと微弱な電気だよ」

サタン「微弱」
ジジ…ジジ…

悠「ちょっとおれの肩を触ってみ」

サタン「んっ」
ぴりぴり
悠「おっ、おぉっ、おおんっ!」

摩耶「なに変な声出してるの」

悠「おっぉっ、これ……いい、気持ちいい。ほどよりピリピリ感」

サタン「これが心マなのだ?」

千世子「電気マッサージなのだ」

悠「サタン、お前……いいぞ、これ、見直したわ。」

サタン「ふふん!当然なのだ!なんせ我は魔王だからな!」
バチチッ!
悠「ぴぎゃん!」
じゅっ!

摩耶「うわ、焦げ臭っ」

悠「びびび…」

千世子「あんちんがピンッて垂直に倒れたのだ。」

神姫「感電するとこうなるのよ。」

悠「もっとおれの心配してどうぞ」

亘理『でも、悠ちゃんは電気耐性あるんでしょ?』

悠「それはある程度の覚悟をもってして多少は耐えれるって心構えであって感電したら痛いし痺れる。なにより油断してるさなかにスタンガン以上の電撃を浴びて平気と思うか?おおん?」

亘理『なんかごめん』

悠「まったく、もしおれが自在に電気を操れるなら今頃お前は浴びせてるからな!」

摩耶「どんな風に?」

悠「乳首とかにぴりりっと」

神姫「赤龍波」
バジジッ!
悠「あひぃ!」

摩耶「本日の天気晴れときどき局地的雷」