ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「コーヒーに合うといえばクッキー☆だよ」

摩耶「はぁ、今日もいい天気ー」

悠「おれが悪かった」

神姫「謝るならなぜ口にしたのか」

悠「言わなきゃいけない時もある、そしてそれは今だと判断しました」

摩耶「っと、容疑者はのたまっており」

悠「なんの容疑だ。」

摩耶「婦女暴行」

悠「ないない」

摩耶「強姦致死?」

悠「あっかしとるやないかーい!」

神姫「そんな軽いノリで返せることじゃないけど」

悠「やってねぇから!おれそんな悪い奴じゃないから!」

亘理『信じてるよ!』

悠「あ、どうも」

亘理『なにその淡白な反応!』

悠「まぁまぁ、コーヒーでも飲めよ。」

亘理『なんか納得できない』

サタン「それでクッキーはないのだ?」

悠「おれは持ってない」

スキュラ「スルメならありますけど」

神姫「コーヒーとは合わなさそうねぇ」

悠「まぁ、ちなみにミルクと砂糖ならあるぞ。」

千世子「茶菓子ではないのだ」

スキュラ「ブラックにこだわっていたのでは?」

悠「いや、別におれは甘いのも飲むぞ。」

摩耶「タイミングが合わなかったら意地でも飲まないけどね。」

悠「コホン、でもあれだコクの強いコーヒーはミルクを混ぜたほうがうまいのもあるし」

サタン「我はそれがよくわからんのだ。」

悠「なにが」

サタン「そもそもコクってなんなのだ。こくまろとか、こくうまって意味が分からんのだ。」

悠「コクっていうと……アレだよ。ほら、あれな。」

亘理『説明できてないね』

神姫「コクっていうのは、口の中に残る余韻のようなものよ。ボディ感が強いって風に表現される場合もあるけど。」

悠「そう、それだ。それ!」

サタン「……」

亘理『サタンちゃんの冷たい目は珍しい』

悠「それでだな。コクの強いコーヒーは、ミルクを入れてカフェオレにして飲んでも非常においしいぞ。逆にコクの弱いコーヒーは、あまりミルクを入れすぎるとコーヒー感がなくなってしまうけどな。さっ、お嬢ちゃんたち、カフェオレ作ってあげよう。」

千世子「わーいなのだ。」
サタン「わーいなのだ。」
亘理『わーい』

摩耶「お嬢ちゃん枠広いなぁ。」

スキュラ「……スルメとコーヒー合いませんかね?」

神姫「え、気にしてたの?」
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