ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「魔王、魔獣、悪魔、妖怪はいるけど聖系っていないな」

摩耶「聖系ってたとえば?」

悠「……天使?」

サタン「お、戦争か?戦争なのだ?」

悠「天使と聞いて物騒なこと言いだしてる魔王がいる」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。前回からの続きオパールは、日本人にとても好まれている宝石なのだ。世界で流通しているオパールの多くが日本に輸入されており、その比率は50%に及ぶと言われているのだ。」

サタン「天使は一匹見かけたら何百匹いると思えなのだ。」

悠「ゴキブリかな?」

神姫「天使側も悪魔を一匹見かけたら何百匹いると思えって考えてるんでしょうね。」

亘理『天使と悪魔はやっぱり対立してるの?』

サタン「悪魔だけならともかく魔王である我まで一緒くたにしてやがるのがはらたつのだ。」

千世子「オパールの語源は、サンクリット語(古典的なインドの言葉・梵語)のウパラ(宝石)に由来しており、その歴史はとても古いものなのだ。中世ヨーロッパでは、オパールは「目によい」とされており、眼病の治療や予防の効果があると言われているのだ。10月の誕生石としては、安楽や忍耐、歓喜などの意味を持つとされているのだ。」

悠「むしろ、魔王だからこそしっかり見張られてるんじゃないか?」

摩耶「他の雑多な悪魔よりはしっかりと監視するべき対象だよね。」

サタン「……ほほう。」

神姫「なら、悪くない……みたいな反応ね。」

亘理『危険分子扱いはいいんだ…。』

千世子「また、古くから「希望」を運んでくる神の石とも考えられていますし、プレシャスオパールの不思議な輝きは、無邪気さの象徴ともされてきたのだ。しかし時として、オパールの不思議な輝きに魅了されたばかりに、人生を狂わされてしまう人もいるのだ。」

悠「そんなことよりヴィーナス的な天使か女神を見たいんだけどなぁ。」

亘理『は?』

悠「あ?」

亘理『はぁー?』

悠「あぁー?」

摩耶「80年代のヤンキーかな?」

神姫「野良犬じゃないかしら。」

千世子「1世紀ローマの博物学者、プリニウスの著した「博物誌」には、宝石に関する逸話が数多く収録されており、その中に、オパールに関するものも残されているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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