ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「メデューサって目で石化光線出すんだよな。」

摩耶「光線は出さないんじゃないかな。」

千世子「宝石のように輝く目で見たものを石にするのがメデューサなのだ。」

神姫「それで何でメデューサの話?」

悠「とくに意味はない」

神姫「……」

摩耶「呆れ顔」

サタン「悠はいつもひとを呆れさせるのだ。」

悠「奇抜な発想はいつもひとに呆れられる。」

亘理『発想じゃなくて発言だよね』

悠「言うようになったじゃないか。」

義鷹「おい、肉食うか?」

悠「ビックリした。急に何だ。」

義鷹「イノシシの怪異が出て狩ってきたんだが喰うか?」

神姫「化け猪って事?だとしら、その肉って食べて平気なわけ?」

義鷹「問題ない。妖気は抜けてる今はただのデカい肉だ。」

悠「ほー、じゃあ、生姜焼きにしようぜ、生姜焼き。あと、白飯とキャベツ」

摩耶「ガッツリ食べる気満々だね。」

千世子「豚の生姜焼きじゃなくて猪の生姜焼き……おいしいのだ?」

悠「強めの味付けにする調理法ならたいてい美味いぞ」

千世子「強めの味付けにする意味は何なのだ?」

摩耶「けっこう臭いが強いからね。」

サタン「獣臭いってやつなのだ。」

亘理『獣臭いやつ……』

義鷹「何こっち見てんだ」

亘理『べーつにぃー』

悠「やめとけよ。お前も天井臭いとかカビ臭いとかいわれたら辛いだろ」

亘理『誰がカビ臭いかっ!!』

摩耶「天井臭いって初めて聞くことば。」

悠「それより亘理、ひとっ走りいって管理人ちゃんに猪肉調理頼んできてくれ」

亘理『はいよー』
ズブブッ

サタン「義鷹は食わないのだ?」

義鷹「既に6匹食った」

悠「丸々?」

義鷹「どういうわけか集団で怪異化してたからな。全部で11いた内の俺が6、他のやつら残りだ。本当なら後処理やらなんやらで時間がかかるが俺は賞金はいらねぇから肉だけもらってきた。」

摩耶「ちなみに本当ならいくらぐらいもらえてたの?」

義鷹「数はともかく脅威度は低い怪異だったから1頭10万ぐらいだろうな。」

悠「猪1頭で10万!狩猟免許取らないと!」

神姫「普通の猪じやなくて化け猪なのよね」

摩耶「悠くんがかちあげられるところまで想像できた。」

悠「ひぇっ!」