ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「はー、昼間は暑いけど夜はサムシング」

摩耶「まぁ、季節柄そうなるね。」

悠「マグマを使うべきかもしれない。」

サタン「マグマ?岩石溶かしてつくるのだ?」

悠「違う。リアルなマグマでなくてマグマカイロだ」

【サファイア】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。9月の誕生石、サファイア、ダイヤモンド、エメラルド、ルビーなどと並んで人々の心を掴んできた宝石なのだ。」

サタン「マグマのカイロなのだ?」

悠「本物のマグマを使ったカイロではないからな」

摩耶「ものすごく熱くなるらしいけど、低温火傷とかしないようにね。」

悠「そんなやわじゃないぜ!」

累「アイロンとか足の裏に押し当ててみよう」

千世子「サファイアは、鉱物としてはルビーと同じ「コランダム」なのだ。コランダムは、その中に含まれる微量の不純物によって発色し、クロムの働きによって赤く発色するものを「ルビー」と呼ぶのだ。そしてそれ以外の、主にチタンや鉄の働きによって、青みがかった色を発色するものを「サファイア」と呼ぶのだ。サファイアの名の語源にも、ギリシア語の「サフィセス」(青)が由来とされており、和名もズバリ「青玉」というのだ。ちなみに、ごくまれに不純物を含まないコランダムが産出することもあり、この場合の石の色は透き通った無色の宝石となるのだ。」

悠「拷問じゃねぇか」

累「平気かなって」

リリス「面の皮が厚そうだから顔なら余裕じゃないかしら」

悠「物理的に分厚いわけではない」

神姫「面の皮が厚いこと自体は認めるのね」

千世子「また「ピンクサファイア」と呼ばれるものは、クロム含有量が低く、赤色の発色が薄いコランダムのことなのだ。さらに、黄色未がかった「イエローサファイア」、緑色の「グリーンサファイア」も存在し、いずれも希少な宝石として珍重されているのだ。」

悠「多少なり厚くないと生きていけないのさ」

摩耶「寒さには耐性ないけどね。」

悠「寒さ耐性欲しいです」

サタン「魔獣の毛皮でもかぶるといいのだ」

悠「それはそれで何か違う問題が発生しそうだ。」

千世子「しかしながら、「サファイア」と言えば、青色のものがポピュラーであり、インド産の最高級サファイアは、その青色の美しさが「コーンフラワー(矢車菊)」に例えられ、賞賛されているのだ。その清冽な青の色合いから清らかな心を象徴するサファイアには、誕生石として、「誠実」、「慈愛」、「徳望」などの意味を持つとされているのだ。今日はここまで続きは次回なのだ。」
80/100ページ
スキ