ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

ベヒモス「ハチミツ好きモス?」

悠「……おれ?」

ベヒモス「そうモス。」

悠「まぁ、嫌いではないな。毎日スプーン一杯食べたりはしないけど」

神姫「それってハチミツじゃなくてオリーブオイルじゃない?」

摩耶「ごま油じゃなかったっけ?」

千世子「お酢じゃないのだ?」

亘理『健康知識に関してみんなバラバラ』

神姫「この手の情報はコロコロ変わっちゃうからね。」

悠「ヨーグルトか納豆は常に上位キープなんだけどな」

ベヒモス「話をもどしていいモス?」

悠「アッハイ。で、なんだっけ?」

ベヒモス「ハチミツをいらないかといったモス」

悠「どのぐらいの量?」

ベヒモス「今なら……そこのバケツ一杯分ぐらいモス」

悠「バケツ一杯……もは流石に要らないかな。小瓶程度でいいんだけど。」

ベヒモス「瓶は無いから……そこのペットボトルでいいモス?」

悠「いいけど。どっからハチミツ持ってくるんだ?」

ベヒモス「友達が集めてるモス」

悠「友達?」

ベヒモス「窓の外にいるモス」

巨大蜂「……」
ブーンブーン

千世子「ひえっ!!」

悠「あらやだ、ガチのモンスターパニック」

摩耶「わー……でっかい蜂」

神姫「虫嫌いが見たら卒倒しそうね。」

悠「亘理は逃げたしな」

ベヒモス「大丈夫、刺されたら痛みも感じないモス」

悠「即死ってことじゃん」

ベヒモス「とりあえず窓を開けてあげて欲しいモス」

悠「さすがのおれでも今窓を開けるのは躊躇するんだが…」

ベヒモス「喋れるし刺したりしないから大丈夫モス」

摩耶「じゃあ、悠くん開けてきて」

神姫「そうね。」

千世子「ファイトなのだ!」
ススッ

悠「危ないことはおれに任せるのやめていただきたいなぁ。」
カララッ
ヒュン!
巨大蜂「……」
ブブブブッ

悠「怖い、近い、怖い、近い、羽音が怖いしめっちゃ複眼で見られてる!」

ベヒモス「このペットボトルいっぱいにハチミツをお願いモス」

巨大蜂「……」
ガシッ、ブンッ!

悠「飛んでった……っか、あれなに?野放しにして言いの?」

ベヒモス「この近くに巣を作ってるモス。」

千世子「あの大きさで巣があるってホントにヤバいのだ。」

ベヒモス「大人しい子だから大丈夫モス。」
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