ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(4/9/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

悠「頼まれたの買ってきたぞ。摩耶、黒烏龍茶」

摩耶「ありがと」

悠「花描くん、肉まん」

花描「おう、サンキュ」

悠「千世子、野菜ジュース」

千世子「野菜ジュース!?頼んでたリンゴジュースと違うのだ!?」

悠「野菜ジュースのが健康にはいいだろ。あとほれ神姫、ミネラルウォーター」

神姫「ありがとう」

悠「けど、なんで水?」

神姫「ミネラルウォーターは美味しいわよ」

千世子「じゃあ、今日のじゅぎょーは水なのだ」

【聖水】
信じる者だけに効果がある。

悠「聖水ってなんだかドキドキするな」

神姫「……」

パァン
悠「痛い!?」

千世子「手や身体を洗ったり、衣服を洗ったりするために、水は日常的に使われているのだ。そこから、水は不浄なものを洗い流す力があるとして、不吉なものまで洗い流し、清める力があると考えられてきたのだ。」

摩耶「水は神様も多いしね」

花描「中国だと龍も水の神だしな」

千世子「そのため、多くの宗教においてさまざまな儀式で水が用いられているのだ。「聖水」といわれると「何か特別な成分でできた液体」を想像するかもしれないけど、ほとんどの場合は「化学的にはただの水」が聖水の正体なのだ。」

悠「例えばこの神姫の飲みかけのミネラルウォーター。ある人らからしたらもう聖水」

神姫「……」

パァンパァン
悠「おくばがぐぁんぐぁんするっ…」

摩耶「悠くん、頬っぺたが腫れきってるよ」

千世子「ゲームに登場する聖水というアイテムは、しばしばゾンビや吸血鬼などのアンデッドにダメージを与えたり、呪いを解いたりする効果があるのだ。聖水がこうした効果を持つ根拠は、「聖水によって悪魔祓いを行った」というカトリックの儀式に由来しているのだ。」

悠「痛っ…ったく、ちょっとした冗談だろ」

神姫「子供がいるのに下ネタの冗談は止めなさい」

悠「居なければいいんだ」

神姫「相手にはしないけどね。」

千世子「「聖水」には「宗教的儀式で用いられる水」」と「病気を治すなどの奇跡を起こす水」の2つの意味があるのだ。キリスト教の聖水には、聖職者が儀式によって聖水を作るパターンと、ルルドの泉のように特定の場所から湧き出る水を聖水と呼ぶパターンの2つがあるのだ。」

悠「おれは神水が飲みたいな」

花描「仙豆も手に入れそうだな」

千世子「一般に儀式で作られる聖水は、あくまでその宗教を信じている信者にしか効果がないとされることが多いのだ。信者以外の者が使った場合、効果がないばかりか、何らかのダメージを受けることもあるというのだ。以上聖水のじゅぎょーだったのだ。」
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