ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「シュウマイ買ってきたけど食べる人ー」

「「『はーい(なのだ)』」」

悠「よーし、ならおれを褒めろちやほやしろ!」

神姫「力づくで奪うって選択肢もあるのよ?」

悠「さっ、バカやってないで温かいうちにみんなでもぐもぐタイムだ!」

摩耶「力は正義」

サタン「そういうの我大好きなのだ。」

千世子「もぐもぐ、おいしいのだ。」

亘理『でも、なんでシュウマイ?』

悠「この蒸し上がる匂いに負けて衝動買いしただけだ。」

摩耶「無駄遣い?」

悠「衝動買い」

サタン「なんでもいいのだ。おいしければ!」

悠「今いいこといった、珍しくいいこといったぞ!」

サタン「ハッハッハッ!」

雨「笑ってるけど小馬鹿にされてるのよ?」

悠「買いものといえば最近ちょっと探しものしててな」

千世子「探しもの?」

摩耶「はなんですか」

悠「見つけにくいものですか」

摩耶「机の中も」

亘理『カバンの中も』

悠「探したけれど見つからないの!」

神姫「……で?」

悠「アッハイ、最近なんかまくらが合わなくなってきてな」

摩耶「かまくらが合わない?」

悠「ま・く・ら!」

摩耶「あははっ」

神姫「枕が合わなくなってきたって今まで使ってきたんでしょ?」

悠「使ってきてくたびれてきたんじゃないかと思ってる。」

摩耶「臭いがヤバいとか」

悠「おれは臭くない!」

神姫「でも、寝具って意外と匂うのよね。」

亘理『枕つかわなければいいんじゃない?』

悠「首痛くなるだろ」

摩耶「悠君は寝てるとき首座ってないもんね。」

千世子「どういうことなのだ?!」

摩耶「どうしてかは知らないけど首がやたら曲がって寝てるんだよ」

悠「おそらく寝ながら首の座りがいい位置を探し続けてるうちにグニャッてるんだと思う」

亘理『首がグニャッたら一大事じゃない!?』

神姫「最悪新しいのに挿げ替えるんでしょ」

悠「おれの首は着脱式じゃないんですよねー」

摩耶「新しいのが生えてくるんだよね。」

悠「軟体生物型でも頭部の再生はできないってサムライソードがいってた」

千世子「ちなみにどんな枕がいいのだ?」

悠「そうだなぁ……鈴猫の太ももみたいな枕がいいかな」

神姫「鉄の板に有刺鉄線でも巻いて頭預けたら?」

悠「拷問ですね、分かります。」
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