ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雨だー!風だー!雷、火事オヤジー!」

摩耶「なんでも言えばいいってもんじゃない」

神姫「避難勧告メールがなりっぱなしだわ」

悠「この校舎ふっとぱないかな」

亘理『やめてよー!私ごと屋根が吹っ飛んじゃったら困るよ!』

千世子「ある意味では外に出られることになるのだ。」

亘理『……ありかな?』

悠「吹っ飛んだ先で固定されたら地獄だよ」

亘理『あ、そりゃ駄目だわ』

雨「なんでもいいけどまだ雨漏りしてる場所があるから板打ち付けてきなさいよ。」

亘理『うぇー…』

神姫「ピンポイントで穴を塞ぎに行けるのは便利ね。」

悠「確かにな。」

摩耶「っていうか、わりと本気で風が強くなってきたね。」

悠「直撃コースだからな」

神姫「これ以上ひどくなるまえに帰った方がいいわね。」

千世子「確かになのだ。」

サタン「魔界のハリケーンはもっとすごいのだ。」

悠「どうなるんだ」

サタン「だいたいは魔神とかが居座ってるのだ。だから、そいつをブッ飛ばせば収まるのだ。」

悠「それはハリケーンとかじゃなくただの破壊行動だろ」

摩耶「じゃあ、あの台風をふっ飛ばしてくれないかな。」

サタン「できるけど、多分それ以外の物も吹き飛ぶけどいいのだ?」

悠「よくねぇよ。台風だけどうにかしろよ。」

サタン「大きな力を潰すにはそれ以上に大きな力を使う必要があるのだ。その力同士のぶつかり合いから生まれる余波っていうものがあるのだ。」

悠「おいおい、馬鹿がうりのキャラがなに真面目なこといってんだ。大丈夫か?熱でもあるのか?」

サタン「サタンバースト!」
カッ!ドバーン!
ガシャーン!

神姫「眩しっ…」

千世子「びっくりしたのだ。」

亘理『あれ?悠ちゃんは?』

摩耶「サタンちゃんの立ち位置、正面の割れた窓、消えた悠君……はい、このミステリーの答えは?」

亘理『ん?』

神姫「外にぶっ飛んでったってことでしょ。」

悠「おい、やっぱ帰った方がいいぞ。ガチで雨が降ってきてる。」
ビチャビチャ

摩耶「わー、ずぶぬれ。」

千世子「っていうか、あんちん吹っ飛んでって二階から落ちたのに普通に戻ってき過ぎなのだ。」

悠「いっとくけどケツと背中がめちゃめちゃ痛いのをやせ我慢してるからな!!」
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