ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「喉乾いたな。やっぱ、ナチュラルに喉乾いたって言葉が出るぐらいに喉乾いてる。」

摩耶「何もおかしいことじゃないんだけどね。」

千世子「というか、飲まないと死んじゃうのだ」

摩耶「悠君には塩と水を1対1で割ったものを用意し様」

悠「アカン、余計喉乾いて死んでまう!」

サタン「ほぼ海水なのだ」

悠「海水より塩っ辛いぞきっと」

摩耶「悠くん塩辛の好きだよね。」

悠「意味が違ってきちゃうから」

累「ほら、タバスコ一本のめよ」

リリス「錆び汁あげる」

悠「どっちから殴るべきだろう。よし、両方の頭を掴んでぶつけあおう。」

ガチンッ!

亘理『わりとガチめなヤバい音した』

神姫「どうせならスイカでも割ってくれたらいいのに」

摩耶「潰れたスイカみたいなものは出来上がるかもね。」

サタン「潰れたトマトともいうのだ。」

悠「なんかハンバーグ食べたくなってきた」

千世子「どうしてそうなったのだ」

悠「潰れたトマトからそうなった。」

摩耶「ところで喉は?」

悠「乾いてごじゃります。」

冥「皆さん、冷たい物をもってきましたナ。」

悠「わーい、冷たい何ですかなぁーん?」

冥「冷たい西瓜ですナ」

悠「嬉しいですなぁーん」

冥「……」
ザクッ!
悠「どうしよう、爪で刺された」

摩耶「包丁でなくて良かったね。」

悠「包丁なみに鋭いけどな」

神姫「赤と黄色は分かるけどこの紫色のスイカはなに?」

冥「魔界産のスイカらしいですナ。メフィストさんがくれましたナ。ちなみに切る前は普通のスイカでしたナ。ただ黒い縞でなくドクロマークになってましたナ。」

神姫「普通じゃないわね。」

悠「それって毒っていうんじゃね?」

摩耶「悠君、あーん」
ググッ
悠「おいおい、いきなりかよ。ぜったいそう来るとは思ってたけどいきなりかよ。」

冥「毒ではないそうですナ。」

悠「クンクンッ……臭いも普通にスイカの直井だな」

摩耶「さ、ガブッとガブッと。」

悠「……ガブッ!」

亘理『いった!?』

悠「しゃくしゃく……すっ!」

神姫「す?」

悠「すっぺーーー!なんっだこれすっぱい!めちやくちゃ酸っぱい!これじゃスイカじゃなくて酢イカだ!」

千世子「酢イカのよっちゃんなのだ?」

悠「ちげぇっ!」
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