ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「セミが……うるさいなぁ」

神姫「暑さがマシになってきたってことじゃない?」

摩耶「暑すぎるとセミも蚊も活動できないらしいもんね。」

悠「蜘蛛は元気なん?」

雨「……」

悠「無視すんなよぉー。虫だけに!!」

雨「う、うぜぇ…」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。屈折率が高く、よく反射するのも、この宝石の重要な性質なのだ。ダイヤモンドに当てられた光は様々な反射を見せて美しく輝きますが、その輝きは3つに分類することができるのだ。ひとつ目は「シンチレーション」。ダイヤモンドの表面で反射した光による、きらきらと瞬くような輝きなのだ。」

悠「おれも輝きたいよなぁ」

神姫「紙やすりで磨いてみたらどう?」

悠「輝くことはないんじゃないかなぁ。」

摩耶「金ダワシもいる?」

悠「ははーん、さてはただ血が見たいだけだな?」

千世子「ふたつ目は「ブリリアンシー」。ダイヤモンドの内部に入った光が全反射して出てきたことによるもので、白く強い光なのだ。」

神姫「別に見たくないけど」

累「争え、争え、争え」

摩耶「見たい子もいるみたいだね。」

悠「他人の血見なくても月一で股から血流してんだろ。」

神姫「……」
ガシッ!グワシァァン!
悠「ぎゃぁぁっ!」

千世子「三つ目は「ディスバージョン」。ダイヤモンドの内部で反射を繰り返した光が、プリズム効果によって見せる虹色の輝きなのだ。ダイヤモンドのカットには、この三種類の輝きをうまくコントロールすることが求められるのだ。」

摩耶「今のは悠くんが120%悪いから仕方ないね」

悠「だからって窓に頭から叩きつけるのはどうだろう。ほら、血出ちゃった。」
ピュピュ

亘理『割とガチに出てる?!』

神姫「月一でどっかから血流してるんだから平気でしょ」

悠「アッハイ」

千世子「ダイヤモンドのカットで一番有名なのは、ブリリアントカットなのだ。宝石を58面体にカットするこの方法は、17世紀にベルギーの数学者であるマルセル・トルコフスキーによって発明されたのだ。宝石職人でもあった彼は、光の屈折を数学的に計算し、ダイヤモンドをもっと美しく輝かせる方法を編み出したのだ。ブリリアントカットには、円形のラウンド・ブリリアントカットをはじめ、いくつかの種類がありますが、いずれも宝石上部から入った光が内部で複雑な反射を繰り返し、また上部に帰ってくるように計算されているのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」
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