ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あーーつーーいーーよーーおーーっーーぱーーい」

摩耶「後半に何か着いてきてた?」

悠「パインとズリンがポヨンポヨンと跳ねてきてたんだよ」

亘理『あれ、悠ちゃんが壊れてる?』

神姫「壊れてなかったことがないでしょ。」

【ダイヤモンド】

悠「じゅぎょーしますなのだぁーーー!」

千世子「あんちんうるさいのだ。」

悠「はい」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。ダイヤモンドが、すべての「宝石の王」であることは、誰もが認めることなのだ。その名前は、ギリシャ語で「屈服せぬもの・うち勝ちがたいもの」を意味するのだ。「adamas」を語源としているのだ。和名は「金剛石」。これも仏典の中の「何物にも侵されない」という意味の言葉「金剛不壊」に由来するのだ。」

悠「ダイヤモンドは砕けないっ!」

摩耶「なんかイライラしてきた」

神姫「私も」

悠「元気づけようとしてるだけなんです…」

亘理『そうなの!?』

千世子「ダイヤモンドのモース硬度は10。地球上でもっとも硬い物質なのだ。ただし劈開性と呼ばれる一定方向に割れる性質があるため、衝撃に対してはコランダムより弱く、例えばハンマー強くたたけば粉々になってしまうのだ。」

悠「『柔ラカイ』トイウ事ハ『ダイヤモンド』ヨリモ壊レナイッ!!」

摩耶「スパイスガールもっと活躍してほしかったね。」

悠「シンプルに強すぎたんだろうな能力が」

サタン「柔らかくても引きちぎればいいのだ」

悠「はい、凶悪」

千世子「かつて、インドやブラジルがおもな産地であった頃は、ダイヤモンドは二次鉱床の川の砂利から採取されていたのだ。しかし19世紀の南アフリカで、マントル起源の火成岩であるキンバーライトの中からダイヤモンドが発見されると、以降は膨大な量の母岩を処理してダイヤモンドを採るようになったのだ。ただし100トンの母岩から取れるダイヤモンドは、平均して28カラット。しかも、宝石として出回るのはその10~20%程度でしかないのだ。それ以外のいわゆる「くずダイヤモンド」は、研磨剤やカッターの刃、ドリルの先端など、工業用途に使われるのだ。ダイヤモンドが高価なのも当然といえるのだ。」

サタン「誰が凶悪凶暴凶獣なのだ!」

悠「自覚はあるんだな」

サタン「サタンパンチ!」
ギャドッ!
悠「げばらっ!」

摩耶「チェ・ゲバラ?」

千世子「ダイヤモンドは基本的に無色透明なのだ。しかし、生成過程で不純物が含まれることで、色味を帯びることがあるのだ。通常その色は微かな黄色ですが、不純物の種類によっては褐色、赤、青、ピンク、緑、黒、灰色などなど、さまざまなカラーバリエーションができるのだ。本来ダイヤモンドは、無色に近いほど価値が高いですが、有色ダイヤモンドの中でも、ピンクやブルー、グリーンやオレンジなど、鮮やかに色づいたものは特別にファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれているのだ。これらは限られた地域でしか見ることができず、さらにたいへん希少なため、無色のダイヤモンドより高額で取引されているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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