ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あとぅーいな。」

千世子「雨の後は晴れなのだ。」

神姫「いい言葉ね。だけど、実際は体力を奪っていくだけ」

悠「せめて風が吹いてたら少しは違うんだけどな」

摩耶「暴風」

悠「世界は優しくねぇなー。」

亘理『いや、そよ風とかは……』

悠「豪雨に灼熱の太陽、その並びで気てそよ風なんて生ぬるい!!」

千世子「あんちんはいってることが色々おかしいのだ」

神姫「根本的に原因があるのよ」

悠「というと?」

累「頭がおかしい」

神姫「正解」

悠「ハーーーッハハハハッ!」

摩耶「爆笑」

リリス「えっ、何怖い」

悠「誰の頭がおかしいだって!!」

累「『お前じゃボケ』」
亘理『私の声色使わないで!!』

摩耶「なかなか上手だね。」

悠「今のは上手かった。ということで、謝罪の言葉は?」

累「ファック。私は謝らない、絶対に、絶対にだっ!!」

神姫「謝らないという強い意思を感じるわ。」

悠「そうだな。じゃあ、アイアンクロー」
ガシッ!
累「私それでも屈しない!!」

亘理『つ、強い』

悠「……」
ググッ
累「指に力が込められるたびに楽しかった思い出がひとつずつ消えていく。」

悠「ごく最近似たようなセリフを聞いた気がするが安心しろ。もうその思い出を積み重ねる必要もなくなる。」

千世子「あんちん、弱い者いじめはよくないのだ」

累「そうだゴラァ!ぶっ殺されてぇのか!!」

悠「……」
メギギッ!
累「あっ、消えた。今あの楽しかった夏の思い出が消えた。」

神姫「それにしても暑いわねぇ。」

千世子「あっちはスルーでいいのだ?」

神姫「いいのよ。」

摩耶「なんか冷たいもの飲みたいね」

悠「管理人ちゃんに頼めば何か出してくれんじゃないか?亘理、ひとっ走り頼む」

亘理『了解』
ズブッン!

千世子「累ちゃんはどうしたのだ?」

悠「離してやった」

累「アイツ嫌いだわぁ。ちょっとスナイパーライフル買ってくる」

リリス「ヘッドショット見たぁーい」

摩耶「悠君、ヘッドショットに気を付けてね。」

悠「やっぱりアイツの頭トマトピューレにしとくか。」

千世子「両方とも頭を狙い過ぎなのだ。」

神姫「頭部は弱点だからね。ガンダムファイトでも頭部を破壊されたら負けだし」
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