ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

メフィスト「どうもデース!」

悠「金剛デース」

メフィスト「What?」

摩耶「気にしないでください」

婀娜「でもね、傷つくことを恐れることは実際に傷つくことよりもっと恐ろしいことだと思うよ。」

悠「久々に積み木遊びやめたと思ったら何言いだしてるんだコイツ」

神姫「車のオモチャで遊んでるときもあったわよ。頭からっぽなのか毎回同じところで頭打ったりしてたけど」

悠「頭からっぽ何だろうな」

婀娜「あれ、もしかして婀娜タン今褒められてる?わかっちゃった!」

悠「お菓子あげるから遊んでなさい」

婀娜「わーーい!」

亘理『なんだろう、目から涙が…』

メフィスト「あのぉ、いいDEATHか?」

悠「いいけどしょうもないことだった罰を受けてもらう」

メフィスト「罰とは?」

悠「……髭を毟る」

メフィスト「……まぁ、そんなことは置いといて」

悠「おい、コラ」

メフィスト「今日はいっぱい余ってるのデ、皆さんにこちらを差シ上げようと思いマシてね。」
ザラザラッ、ガラゴロ

亘理『わっ、きれい!宝石?』

メフィスト「賢者の石デース」

悠「は?」

メフィスト「賢者の石DEATH」

神姫「パッと見だけで数十個あるんだけど」

摩耶「不老不死になれたり、鉛を金に変えたりできるの?」

メフィスト「Yes」

悠「そんなもんをくれるのか」

メフィスト「これは賢者の石デはありマスがそんな強い魔力は有シてマせんからね。ちょっとシた魔除け、厄除け程度の効果シかありませんからね。」

摩耶「その程度の効果なのに賢者の石なの?」

メフィスト「賢者の石というのは錬金術における神の物質やエリクシル(万能霊薬)ともいわれマスが、結局は魔力の籠った石や結晶などの総称なのデース。例えば精霊の力がこもった「精霊石」も「賢者の石」も同じなのデース。」

神姫「……つまり特殊な力が宿った石は全部賢者の石ってこと?」

メフィスト「ざっくばらんに言えばそうデスね。もちろんところ変われば名前や効果も違いが出マスがね。」

悠「ちなみにこの賢者の石は宝石としての価値は?」

メフィスト「魔力がなくなったら石やつちくれに戻りマスから価値はゼロデスね」

亘理『えー……』

摩耶「まぁ、タダで配るってことはそうだよね。」