ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ありがとねっていうとアリアドネって聞こえない?」

摩耶「なくはない」

神姫「まずアリアドネを知ってるかどうかによるだろうけどね。」

亘理『ポケモンだよね。』

悠「それはアリアドス」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。アメジストの石言葉は「誠実・心の平和・深い純愛・高貴」などなのだ。遥か昔から霊的性質が強いとされてきたアメジストは、身に着けているとストレスを和らげ、気の流れをスムーズにしてくれると信じられてきたのだ。高い癒し効果を持ち、疲れた体と心に活力を取り戻してくれるのだ。また血液の浄化作用、解毒作用もあるとされ、ヨーロッパでは長いあいだ、皮膚病や頭痛・歯痛、痛風や不眠症の治療など、幅広い用途に使われてきたのだ。」

悠「宝石って便利だなー凄いなー」

摩耶「最終的に身体に埋め込んだり粉にして飲んだりしそう」

悠「なんでもかんでも体内に入れりゃあいいってもんじゃない定期」

サタン「つまりエネルギーや魔力だけを吸収すればいいってことなのだ。」

悠「できねぇよ」

千世子「さらに、持ち主の創造力、直観力、洞察力を高めるパワーも秘めているのだ。かのレオナルド・ダ・ヴィンチも、自分の書物の中で、アメジストが悪い考えを退け、知性を刺激し、正しいインスピレーションを与えてくれると書き記しているのだ。現代でも、ビジネスマンや法律家にお守りとして珍重されているのだ。指輪にした場合、左手の中指にはめると、効果が上がるとされているのだ。」

亘理『私も指輪欲しい!』

悠「ポテリングでいいか?」

亘理『よくねぇわい!』

サタン「サクサクしてそうなのだ」

摩耶「そして塩味」

千世子「またアメジストは「愛の守護石」と知られているのだ。持ち主に真実の愛を貫くための力を与えてくれるのだ。ヨーロッパでは「素敵な恋人を引き寄せる石」と信じられているのだ。同時に高まりすぎた情熱を適度に覚ます力もあるとされるのだ。バレンタインデーで有名な聖ヴァレンティヌスは、恋人たちにアメジストを常に身に着けておくように推奨していたようなのだ。」

亘理『だってさ、だってさ』
ゴッゴッ!
悠「たすけてミノムシがぶつかってくる」

亘理『誰がミノムシか!』

摩耶「どっちかっていえばハングドマン」

神姫「吊るされた男じゃなくて女だけどね。」

千世子「古代ナイル川の流域では、雨師たちが雨を降らせるために「雨石」としてアメジストを利用したという話が残っているのだ。以上、アメジストのじゅぎょーだったのだ。」
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