ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ぼりほりっ、なんか最近めっちゃ漬物食ってる気がするわ」

摩耶「漬物ブーム?」

悠「夏は野菜がわっしょいだからな。漬物を食うことも多くなるんだな」

千世子「わっしょいってなんなのだ?」

悠「わっしょいはわっしょいだ。ほら、わっしょい!」
グッ、ポイッ!
千世子「にゃーーっ!」

亘理『おっと』
ガシッ
千世子「投げ上げられたのだ…」

摩耶「そして天井でキャッチ」

悠「楽しかっただろ?」

神姫「子供を投げるな」
バシィ!
悠「ぐぉぉっ!背中に!背中が!背中でっ!」

サタン「意味が分からないのだ」

亘理『よいしょっと、大丈夫?』

千世子「わりと楽しかったのだ」

摩耶「ああ、楽しかったんだね」

悠「なのに叩かれたっ!」

神姫「楽しかったとしても、いきなり投げるのはおかしいでしょ」

悠「おれもいきなりボディスラムかけられたりするけど」

摩耶「それは別にいいんじゃないかな」

悠「マジか。おれの心配は?」

神姫「……」

悠「こっちを見てもくれない」

千世子「とりあえず床に転がったままでなく達たらいいと思うのだ」

悠「今だに背中がジンジンしてるんだ」

摩耶「でも、早く立たないとわざわざピンヒールに履き替えてる子たちが居るよ?」

累「せーので踏みこもう」

リリス「Ok」

悠「やめろ悪魔ちゃん達!ピンヒールは本当にヤバい!」

摩耶「力が一点にかかるからね。」

神姫「足の指とか踏んだら簡単にひん曲がるわね。」

累「私は顔の中心を踏んでみたいの。」

悠「なおのこと悪い!!」

累「ちょっと鼻が折れるだけよ。」

悠「お前の鼻をへし折ってやろうか!」

千世子「あんちん落ち着くのだ」

悠「でも、コイツらはいっぺん痛い目に遭わないと反省しないぞ!」

累「累は痛い目に遭っても反省しないから、遭いたくないです」

神姫「そのふてぶてしい態度と持論は嫌いじゃないわ。」

累「やったぜ」

悠「神姫、そいつらを甘やかすのはやめようぜ」

神姫「そういうつもりじゃないわよ。」

摩耶「結局害を受けるのは悠くんだしね。」

悠「それが困るっていってるんだが……」

亘理『私も困ってることあるんだよね。』

悠「どした?」

亘理『天井にトラバサミしかけたりしてあるんだよね。』

悠「頭から出るわけだから掛かったら死ぬぞお前……」

摩耶「天井にトラバサミを仕掛ける技術がスゴイ」