ー奇談ー學校へ行こう(2)5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「プリンセスってなんだろうな」

摩耶「お姫様」

神姫「なに言いだしてるわけ?」

悠「いや、プリンセスの条件ってなんだろうなって思って。」

神姫「そりゃ、魔法の髪の毛が生えてる、魔法の手を持ってる、動物と話せる、毒物を食べさせられる、呪いをかけられたことがある、誘拐か奴隷にされたのどれかに該当したらでしょ」

亘理『後半怖っ!』

【アメジスト】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。2月の誕生石であるアメジストは、水晶の中で特に紫がかったものを指すのだ。和名はそのままズバリ「紫水晶」。水晶は様々な種類がありますが、その中でも最も人気があり、高値で取引されている宝石なのだ。」

摩耶「まぁ、物語のお姫様はたいがいなんか特殊な能力or特殊な環境だよね。」

悠「逆に王子もたいがい出張りすぎだろ。普通に考えてドラゴン退治しに行くのは王子の仕事ではない。」

サタン「ならドラゴン退治は誰の仕事なのただ?」

悠「…………モンスターハンター?」

摩耶「ドラゴン以外も狩りすぎてる説」

千世子「人類は、実に古くからアメジストを使用していたのだ。ヨーロッパでは、2万5千年前の新石器時代の遺跡から、アメジストの装身具が発見されているのだ。紀元前3000年ごろの古代エジプトの人々は、アメジストをお守りや印章として利用していたのだ。そして古代ギリシャ・古代ローマの時代になると、アメジストを使った様々な作られるようになるのだ。」

悠「最悪ドラゴン族封印の壺おいとけばいいんだよ。」

摩耶「守備表示にしたぐらいじゃどうしようもない気がする」

悠「じゃあ、ドラゴンキラーかな」

神姫「ふみつぶし」

悠「せめて閃けるぶちかましにしてくだちぃ」

千世子「昔から紫色は、洋の東西を問わず優美かつ高貴な色とされてきたのだ。ローマ帝国の皇帝は紫に染めた礼服を着用していたし、中国では紫は皇帝だけが身につけることのできる色だったのだ。日本にもその価値観は伝わっており、例えば聖徳太子の定めた冠位十二階では、紫は最上位なのだ。そのような背景もあり、天然に紫の色を持つアメジストはたいへん高貴な宝石とされたのだ。時代ごとの有力者たちに珍重され、権威の象徴として使われることも多かったのだ。」

摩耶「伝説のガバ竜もいるから」

悠「バーサク(+バニシュ)・毒(+ヘイスト)・混乱で完封」

神姫「完全耐性にしろとは言わないけど……アホよね。」

悠「いっちゃった」

摩耶「フェニ尾とかエリクサーで即殺よりはマシかと」

千世子「中世になると、アメジストは宗教的な意味合いが付加されるようになるのだ。カトリックでは、アメジストは邪悪な欲望から身を守る宝石として、信仰心の象徴とされたのだ。十二使徒のひとりである「聖マタイ石」とも呼ばれ、とくに赤みがかったものは、キリストの完全性の象徴とされたのだ。司教たちはアメジストを指輪にしたり、祭器を装飾するのに利用したのだ。また戦場に赴く兵士たちは、アメジストのお守りをこぞって身に着けたとも伝えられてるいるのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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