ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ここ最近はさすがに雨ばっかりだな。蜘蛛じゃない方の」

亘理『雨ちゃん今いないけどね。』

悠「とりあえず言っとかないとな」

摩耶「誰かを馬鹿にすることに命かけてるからね。」

悠「はははっ、まさかそんな。」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。前回の続きからでポルトガルの鉱物学者JoseB.Andradaにちなんで命名されたらアンドラダイト・ガーネットは、カルシウムと鉄が主成分の石なのだ。硬度は6.5～7と、ガーネットの中では柔らかめなのだ。」

神姫「そのうちとんでもなく酷い目に遭う時が来るから楽しみね」

悠「エロい目がいいです」

神姫「……」

サタン「ガン無視なのだ」

悠「殴られなかったから良しとしよう」

千世子「純粋なアンドラダイトは無色透明ですが、含まれる微量元素により、緑色、黄色、黒色に変化するのだ。黄色のものはトパゾナイト、黒色の不透明石はメラナイトと呼ばれるのだ。クロムを含んだ緑色のアンドラダイトは「デマントイド」と呼ばれ、エメラルドグリーンに輝く非常に美しい宝石なのだ。」

亘理『殴られる確率のが高かったのに、そういうの良く言えるね。』

悠「言わなきゃいけない時もある」

摩耶「今でないことは確かだよね。」

悠「でも、ほら、ギリギリを攻めるからいいってことは多々あるし」

摩耶「鉄塔渡りとかする?」

千世子「ダイヤモンドより高い光の分散率を持ち、すべてのガーネットの中で最も希少かつ高価なものなのだ。最高級のデマントイドは、ロシアのウラル地方で産出するのだ。そのほかのアンドラダイトは産地として、イタリア、ザイールなどが有名なのだ。」

悠「いくらもらえるんだろうか」

摩耶「渡りきったら許される」

悠「渡り切れなかったら?」

摩耶「罰ゲーム」

悠「おそらく相当高いところから落ちるうえで罰ゲームって酷じゃない?」

千世子「ウバロバイト・ガーネットは、ロシアのウラル地方で最初に発見されたときの、ロシアの文部大臣にして鉱石コレクターであったS.S.Uvarovに因んで名付けられたのだ。カルシウムとクロムを含んでおり、硬度は7.5。明るい緑色をしており、ほとんどが不透明石なのだ。ただし脆いため、宝飾品に利用されることはあまりないのだ。ロシア、フィンランド、カナダなどで産出されるのだ。今回はここまでなのだ。」