ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「梅雨の気配がじめじめとしてきたな」

摩耶「つゆだからじめじめするんだよね?亘理ちゃん」

悠「じめじめするから梅雨が近づいてきてるんだろ。なぁ、亘理?」

亘理『えっ?えっ?えーーと……わ、わがんにゃい』

神姫「逆さ生活で脳味噌が片側に寄ってるんだから変なこと聞くのやめなさいよ。」

千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ。前回の続きからでガーネットはその組成によって十数種類にも分類されるのだ。今回は、その中で有名なものをいくつか紹介していくのだ。」

亘理『でへへっ』

悠「いっとくけど馬鹿にされてるからな」

神姫「私は率直な意見を言っただけよ」

累「つまり馬鹿にしてることは否定してないのよね。」

リリス「率直な意見だものね。」

千世子「ガーネットの中で最もポピュラーなものは、ワインのような濃い赤色のアルマンディン・ガーネットなのだ。鉄とアルミニウムを含み、硬度は7.5。ほとんどが半透明もしくは不透明なのだ。特に有名な産地はインドなのだ。」

サタン「我は宝石が好きなのだ。」

悠「ああ、カラスが光物を集める感じか」

サタン「……」
メキキッ!
悠「単純に腕力でおれの頭部を千切ろうとするのはやめてもらえないかな。」

累「黒ヒゲ危機一発」

千世子「続いてパイロープ・ガーネット。名前はギリシャ語の「火炎(pyropos)」に由来しますなのだ。マグネシウムとアルミニウムを含んでおり、硬度は7~7.5。アルマンディンより真紅に近い血のような赤色をしているため、非常にルビーと間違われやすい宝石なのだ。産地はアメリカのアリゾナ州、南アフリカ、アルゼンチンなどなのだ。」

悠「黒ヒゲはタルから飛び出すんであって首が発射されるんではない!」

摩耶「ブロッケンjrかな?」

悠「自分自身がロケットパンチになるっていう発想は嫌いじゃないけど、それはもうロケットパンチ何だろうか?」

神姫「自分自身がドリルになるのだってあるじゃない」

悠「アレははなっからドリルだもん」

千世子「アルマンディンとパイロープは色が似ており、見た目だけではなかなか判別がつかないのだ。混同して売られていることもよくあるのだ。もちろんちゃんと成分を分析すればすぐに区別はできるのですが、宝石としての価値にもほとんど違いはないので、そのままにされていることが多いのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」
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