ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「キュウリたべる?」

摩耶「悠君」

悠「キュウリいっぱいできたんだ。はい、もってって。」

千世子「あんちん」

悠「さぁさぁ、キュウリを…」

神姫「……」
パァン!
悠「ぎゃひぃっ!」

亘理『悠ちゃん、なんで見たこともないような大きなザルに山盛りキュウリが盛ってあるの?』

悠「いっぱいそだったからじゃーー!」

神姫「考えなしに育てたの間違いでしょ」

悠「うふふ」

神姫「……」
パァン!
悠「にはつめっ!」

摩耶「正確に同じところを打ってるね。」

悠「……」

千世子「大丈夫なのだ?」

悠「超痛い…ぼりぼり」

サタン「痛いさなかにキュウリ齧ってるのは何のまじないなのだ?」

悠「痛いから中から冷やしてるんだよ」

摩耶「ちょくせつ頬に当てたらいいのに」
ズブッ!
悠「いたいたい!棘が!棘が痛い!」

摩耶「棘が痛いのは新鮮な証なんだよね。」
ぐりぐりっ
悠「取れたてですから!そして悠君の柔肌に棘がつき立っていますから!」

摩耶「突き立てるんだよ」

悠「ハハッ、こやつめ!」

千世子「どういうやりとりなのだ?」

神姫「そこにある釘でも刺してあげたらいいわよ」

悠「やめてください。痛いです。」

サタン「痛くなかったらいいのだ?」

悠「……まぁ、1、2本なら」

累「わかった!」
ドスッ!
ガッ!
悠「誰が両刃のコンバットナイフで刺していいといった。」

摩耶「ナイスガード」

累「私が許可した!そして、私の行いはすべて許される!」

悠「やかましいわ!」
ゴンッ!
累「ぎゃあー!」

リリス「ひどい!肘鉄を叩きこむなんて!」

悠「こっちはコンバットナイフを突き立てられかけてるんだが」

神姫「ついでに言うと後ろ手にナイフ隠し持ってるわよ」

リリス「バラしちゃダメーン」

悠「……」
ゴンッ!
リリス「ぐふっ!」

摩耶「そして無言の肘鉄」

悠「結束バンド持ってきてくれ、親指縛っとく」

摩耶「普通に引きちぎりそう」

悠「やっぱりワイヤーだ。ワイヤーで縛れ。」

亘理『あんまり手荒いことは……』

悠「だから、こっちはナイフ突き立てられとるってんだろ!」

摩耶「まぁまぁ、はい、きゅうり。」

悠「わーい、きゅありらー。って、これ、おれが持ってきたやつ!」
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