ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あーめ」

雨「吊し上げて、刺し続けたい」

悠「今のはタールって言い方を意識したんだが」

雨「なんじゃそりゃ」

摩耶「アトリエシリーズだね。」

【ブラッディ・メアリー】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。アメリカ東部の、ある州であった出来事なのだ。ある晩、ほとんど教会へ行かないいまどきのティーンエイジャーの女の子が、学校で友人が話していた、ブラッディ・メアリーの呪文を試してみようと思い立ったのだ。きっかけはただの興味本位だったというのだ。」

悠「なぜひとは興味本位で禁忌を犯すのかっ!!」

摩耶「押すな押すなっていわれたら?」

悠「押すっ!ハッ!?」

亘理『芸人の性が出ちゃったね。』

悠「てへっ!」

千世子「自宅の階段の踊り場にはおあつらえ向きに、全身が見えるほどの大きな鏡があったのだ。そこで電気を消して真っ暗にして、友人の言っていた言葉を思い出しながら、「ブラッディ・メアリー」と、性格に13回唱えたのだ。そのとき、暗闇で何も見えないはずの鏡の中に、ひらりと動く何かの影が見えたような気がしたのだ。「痛い!」思わず叫んで、ひりひりする頬に手をやるとぬるりとした感覚があるのだ。慌てて電気をつけると、手が大量の血で覆われていたのだ。ふと身体を見ると、背後から彼女を凝視する、見知らぬ女性の姿があったのだ。」

累「私もつい地雷を設置したくなる。」

リリス「混ぜちゃいけない溶剤を混ぜたくなる」

累「圧力なべにパチンコ玉を入れたり」

リリス「瓶にガソリン注いで火をつけたり」

悠「お前らはホントに危ない」

千世子「ブラッディ・メアリーは、アメリカの代表的な都市伝説のひとつなのだ。彼女は真っ暗なところで鏡に向かって「ブラッディ・メアリー」と13回唱えると現れて、呼び出した人間を切りつけていったり、鏡の中に引きずり込んで殺したりするというのだ。彼女の名前を呼ぶ回数も色々あり、3回から多くて100回というものまであるのだ。また、メアリー・ワースと呼ぶこともあり「私はメアリー・ワースを信じます」と決められた回数唱えるというものもあるのだ。さらに「ブラッディ・メアリー、私は貴女の子供を殺しました」と告白するタイプもあるのだ。」

悠「100回いうあいだに何回かは噛むよな」

摩耶「ブラメアっ略して短縮を図ろう」

亘理『違うの出てきそう』

悠「ブラックナイトメアとか」

神姫「誰よ」

千世子「しかし、ブラッディ・メアリーわ呼び出す理由は、決して殺されたり傷つけられたりするためではなく、本当は死者と話しをするためだったのだ。ブラッディ・メアリーは、冥界と現世を繋いでくれると信じられていたのだが、それがいつの間にか、死へといざなう美しき死神となったのだ。」

悠「死神ねぇ」

アリス『うふふっ』

摩耶「悠君は呼ばなくても憑いてるね」

悠「おっぱいの大きな死神求!」

摩耶「漢女がくるよ」

千世子「なお、同名のカクテルや、その語源の16世紀のイギリス女王メアリーⅠ世、通称ブラッディ・メアリーとは、関係ないとされているのだ。以上、ブラッディ・メアリーのじゅぎょーだったのだ。」
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