ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

メフィスト「ハーイ!」

悠「みんな、目を合わせるな。そして何もしゃべるな。いいな?」

メフィスト「ンーフーフー!」
ググッ!
悠「うおぉっ!うぜぇー!ドクロのステッキのゴッゴッした部分をこすりつけてきやがるぅぅっ!」

千世子「あんちん、楽しそうなのだ。」

摩耶「そうだね。」

悠「おっさんにドクロのステッキでゴリゴリされて何が楽しいのかっ!」

神姫「悠」

悠「はい」

神姫「うるさい」

悠「すいません。」

メフィスト「そんなことよりも面白い物が手に入ったんDEATHよっ!」

悠「アンタの面白いはろくでもないの間違いだろ。」

累「話を聞こう」

摩耶「ろくでもないってワードに反応した」

悠「ホント、ろくでもねぇ。」

メフィスト「これデス。」
ゴトッ!

悠「水筒?」

摩耶「水筒だね。」

メフィスト「悠さん、一杯どうぞ」

悠「中身は何だ」

メフィスト「私が注いデあげマスよ。」
カチッ

悠「いや、だから中身は何だ。」

メフィスト「はいはい、コップをどうぞ。」
ゴポポ
悠「持たすな、注ぐな、質問に答え……あっ、コーヒーだ。」

亘理『コーヒーだね。』

摩耶「確かにコーヒーだ。」

メフィスト「どうぞ、クィッと」

悠「……本当にコーヒーなんだろうな?」

メフィスト「コーヒーDEATHよ。」

悠「いま、その字面はとても不安なんだが。……ごくっ。あ、普通にうまい。ゴクッゴクッ。いや、ホントいい味だな。ごっそうさん。」

亘理『大丈夫?』

メフィスト「問題ないデスよ。普通のコーヒーデスから。」

摩耶「僕ももらっていい?」

悠「ほい。」
コポポッ
しゅわしゅわ
摩耶「……あれ、なにこれ。」

神姫「緑色の炭酸……メロンソーダ?」

亘理『コーヒーは?!』

メフィスト「Hahaha~。これはカラフルのポットといいマス。」

悠「カラフルのポット?」

メフィスト「一日500ml、この水筒の中に液体が湧きあがりマス。しかし、注ぐまで何が出るかは不明というマジックアイテムなのデース。」

亘理『へー、なんか面白い』

メフィスト「デシょう!とある魔女に頼みこんデようやく譲ってもらったのデース。」

神姫「害はないの?」

メフィスト「んーふー?」

神姫「害は、ないのかって聞いてるのよ」

メフィスト「んーー……シいていうならぁー……出る液体は何が出るか完全にランダムデ、とんデもないものが出る場合もあることデスかねー」

悠「とんでもないものって……」

メフィスト「酸とか毒液とか溶岩とか」

悠「ホントにとんでもねぇな!!」

メフィスト「Hahaha~。そこが面白いんじゃないDEATHか!」
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