ー奇談ー學校へ行こう(2)4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「雨雨……もう飽きたぞこのネタ!」
雨「ならいうな、ボケナス!」
悠「えっ?」
雨「ボケナス!!」
悠「えっ?えっ?」
【シルキー】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。イギリスのある旧家での話。その日は、親族にめでたいことがあったということで、親族一同が集合してお祝いパーティをしていたのだ。彼らは古い家柄で、、広大な土地を所有する金持ちでもあったため、大勢の召使やメイドを召し抱えていたのだ。」
雨「コイツ…」
悠「誰がコイツだ!」
雨「聞こえてんじゃないか!」
摩耶「そりゃ聞こえてるでしょ」
雨「……」
千世子「その日も、たくさんの客を接待するために、休暇中のものまで呼び戻していたのだ。そのメイドたちの中でひとり、ひときわ美人で気が聞く者がいたのだ。客が食べたいと思った料理を素早く盛り分けたり、ワインを飲み干す寸前におかわりを聞きにきたり、つい料理をこぼしてしまうと、彼女がいつの間にか片付けていたりしたそうなのだ。」
神姫「でも、冗談抜きで連日の雨は気がいるわね」
悠「野菜たちがねぐされしちゃーう!」
サタン「なら腐らせなければいいのだ」
悠「軽く言ってくれよるわ!」
サタン「軽いのだ」
千世子「とても気が効く娘だと感心した客のひとりが、主人にそのメイドの名前を聞いたのだ。しかし、主人はどうしても思い出せないのだ。そこで、メイド長に「あの娘はどこのだれで、いつから働いているのかね」と聞くと、メイド長も「存じません」と言うのだ。おかしいと思い、主人や同僚のメイドたちに聞いてもよく分からないのだ。」
悠「軽いって言うが腐った根をよみがえらせられるのか?」
サタン「そういうのはできないのだ。けど、我のオーラを浴びたらバリバリ元気になるのだ」
神姫「ほぼドーピングね。」
摩耶「野菜が意思を持ちそう」
悠「恋大根が増える」
千世子「そして、いつしか宴が終わるころには、そのメイドの姿が見えなくなってしまったのだ。親族の中の長老で、この家の前の主人と深い親交のあった老人が「アレはシルキーだよ、家を大事にしていれば、いつまでもこの家を守ってくれる」と説明したのだ。」
サタン「ふふん、我のオーラなら足どころか手だって口だってできるのだ!」
悠「出来ても困るんだが」
摩耶「体積的に言えば食べる部分は増えるんじゃないかな」
亘理『ああ、手足の部分も野菜ってことだもんね。』
悠「そのうごめく野菜を食いたいのか?」
千世子「ケルト地方の伝承にある妖精の一種で、日本の座敷童に近い性質の怪異なのだ。20世紀になっても目撃談があり、現在でもその存在が信じられているのだ。絹でおられた服を着ていて、歩くときに衣擦れの音をするため、シルキーと呼ばれるようになったという説があるのだ。」
亘理『大丈夫、私が美味しく料理するから!』
悠「頼むから台所に立たないでくれ。頼むから!」
亘理『ガチで断られた?!』
神姫「ほぼ野菜切って煮込むだけのカレーを謎の物体に仕上げるんだし、立たない方がいいわね。」
摩耶「最近はレトルトも美味しいから」
千世子「また一説には、何らかの事件に巻き込まれて亡くなった女性の亡霊で、怒らせると家中を荒らしまわるともいわれているが、日本では可愛らしい要望から、ゲームやアニメなどに、たびたび登場する人気キャラクターなのだ。以上、シルキーのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「雨雨……もう飽きたぞこのネタ!」
雨「ならいうな、ボケナス!」
悠「えっ?」
雨「ボケナス!!」
悠「えっ?えっ?」
【シルキー】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。イギリスのある旧家での話。その日は、親族にめでたいことがあったということで、親族一同が集合してお祝いパーティをしていたのだ。彼らは古い家柄で、、広大な土地を所有する金持ちでもあったため、大勢の召使やメイドを召し抱えていたのだ。」
雨「コイツ…」
悠「誰がコイツだ!」
雨「聞こえてんじゃないか!」
摩耶「そりゃ聞こえてるでしょ」
雨「……」
千世子「その日も、たくさんの客を接待するために、休暇中のものまで呼び戻していたのだ。そのメイドたちの中でひとり、ひときわ美人で気が聞く者がいたのだ。客が食べたいと思った料理を素早く盛り分けたり、ワインを飲み干す寸前におかわりを聞きにきたり、つい料理をこぼしてしまうと、彼女がいつの間にか片付けていたりしたそうなのだ。」
神姫「でも、冗談抜きで連日の雨は気がいるわね」
悠「野菜たちがねぐされしちゃーう!」
サタン「なら腐らせなければいいのだ」
悠「軽く言ってくれよるわ!」
サタン「軽いのだ」
千世子「とても気が効く娘だと感心した客のひとりが、主人にそのメイドの名前を聞いたのだ。しかし、主人はどうしても思い出せないのだ。そこで、メイド長に「あの娘はどこのだれで、いつから働いているのかね」と聞くと、メイド長も「存じません」と言うのだ。おかしいと思い、主人や同僚のメイドたちに聞いてもよく分からないのだ。」
悠「軽いって言うが腐った根をよみがえらせられるのか?」
サタン「そういうのはできないのだ。けど、我のオーラを浴びたらバリバリ元気になるのだ」
神姫「ほぼドーピングね。」
摩耶「野菜が意思を持ちそう」
悠「恋大根が増える」
千世子「そして、いつしか宴が終わるころには、そのメイドの姿が見えなくなってしまったのだ。親族の中の長老で、この家の前の主人と深い親交のあった老人が「アレはシルキーだよ、家を大事にしていれば、いつまでもこの家を守ってくれる」と説明したのだ。」
サタン「ふふん、我のオーラなら足どころか手だって口だってできるのだ!」
悠「出来ても困るんだが」
摩耶「体積的に言えば食べる部分は増えるんじゃないかな」
亘理『ああ、手足の部分も野菜ってことだもんね。』
悠「そのうごめく野菜を食いたいのか?」
千世子「ケルト地方の伝承にある妖精の一種で、日本の座敷童に近い性質の怪異なのだ。20世紀になっても目撃談があり、現在でもその存在が信じられているのだ。絹でおられた服を着ていて、歩くときに衣擦れの音をするため、シルキーと呼ばれるようになったという説があるのだ。」
亘理『大丈夫、私が美味しく料理するから!』
悠「頼むから台所に立たないでくれ。頼むから!」
亘理『ガチで断られた?!』
神姫「ほぼ野菜切って煮込むだけのカレーを謎の物体に仕上げるんだし、立たない方がいいわね。」
摩耶「最近はレトルトも美味しいから」
千世子「また一説には、何らかの事件に巻き込まれて亡くなった女性の亡霊で、怒らせると家中を荒らしまわるともいわれているが、日本では可愛らしい要望から、ゲームやアニメなどに、たびたび登場する人気キャラクターなのだ。以上、シルキーのじゅぎょーだったのだ。」