ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雨だなぁーー!」

雨「……」
ジャキンっ!

悠「まだ何も言ってないのに既に鋭利な蜘蛛足が狙っている!!」

神姫「一回刺されてみたら?」

雨「……」
ぴゅびゅびゅっ!
バッバッバッ!
悠「いや、遠慮したいなぁ」

摩耶「おお、避ける避ける」

【トイレの花子さん】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。3階建ての小学校校舎にある女子トイレ。その入って右から3番目の個室に、花子さんが棲んでいるといわれているのだ。誰もいないはずのトイレから、水を流す音がすると、それが、花子さんが居る証拠なのだ。トイレの中に花子さんが居ると分かったら呼びかけてみようなのだ。」

悠「男が女子トイレに入ると6年間どころか下手したら中学高校まで酷いあだ名で呼ばれ続けるぞ」

摩耶「女子が逃げ込むと絶対に男子が入れない結界が貼られてるんだよね。」

亘理『そんな結界が!?』

神姫「ないから。」

悠「いやぁ、あるっちゃある。」

千世子「「3番目の花子さん」、「花子さん、いらっしゃいますか?」、「花子さん、遊びましょう」。土地によって、いくつかバリエーションはあるが、こういった呼びかけをすると「はーい」と花子さんが返事をするらしいのだ。」

悠「トイレっていえばウォシュレットの勢いを最大にするのと便座の温度を最強にする奴はなんなんだろうな。」

摩耶「暖とりながら括約筋を鍛えてるんじゃないかな。」

悠「それだ!」

神姫「いや、違うでしょ」

悠「いや、でも便座の温度って最大だとケツ火傷するぐらい熱くなるから」

千世子「また、1番目のドアから、じゅんばんにのっくをしながら3番目に辿り着くという手順もあるのだ。花子さんからの返事の後、そのドアを開けてみると、そこには赤いスカートをはいた、おかっぱの女の子がいるはずなのだ。」

亘理『普通、返事があったらドア開けないよね。』

神姫「普通わね。」

悠「っていうか、トイレのノックってイラッとしないか?鍵の所で閉まってる赤いマークでてるし、そもそもドア閉じてんだから入ってんのわかるだろって。」

摩耶「ああ、あるね。」

悠「追い込みかけてるわけでもないだろうに。」

千世子「しかし、花子さんの姿を見たが最後、トイレに引きずり込まれて一巻の終わりなのだ。」

サタン「そりゃトイレのドアいきなりあけられたらブチ切れるのもしゃーない」

累「トイレ流しの刑」

悠「最悪の死に方だな」

神姫「処理っていういみならいい手でしょ」

摩耶「でも、トイレに流して処理してけっきょく捕まえた人いるよね。」

千世子「具体的には、大きな妖怪に変化して入ってきた子を丸呑みにしたり、縄跳びの縄で首を絞められたり、逃げようとすると追いかけてきたりするのだ。ただすぐには殺されずに、花子さんが「何して遊ぶ?」と聞いてきたりもすることもあるというのだ。その場合、呼んだことを誤ると許してくれたりもするらしいのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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