ー奇談ー學校へ行こう(2)4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「さらさらしたものをいじくりまわしたいなぁ。」
摩耶「イラガ」
悠「毒針じゃねぇか!」
神姫「そろそろ湧きだす季節になるのよねぇ」
悠「洗濯物とかについたりしてたら大惨事なんだよなぁ。」
【羽衣天女】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。昔、駿河の国の三保の村に白龍という若い漁師が居たのだ。ある日、白龍は浜に出かけて、その日の漁の事を考えながら海を眺めていたのだ。すると浜の近くの松の木に不思議な光を放つものが見えたのだ。」
サタン「いらが?」
悠「毛虫の一種だ」
サタン「焼き払えばいいのだ」
悠「魔王脳乙」
サタン「……」
ゴッ!
悠「ぐっぇ!」
千世子「近くまで言ってみてみると、それはこれまでに見たこともないような美しい衣だったのだ。」
摩耶「でも、都心だとそこまでわかないでしょ。」
悠「おれの家は桜も椚もあるからな。」
摩耶「無駄に」
悠「無駄じゃないよ!緑大事!」
摩耶「冗談だよ」
千世子「あたりを見回しても誰もいる気配がないのだ。このような美しい衣を、いったい誰が忘れたのかと訝しがりながらも、白龍はとりあえず衣を枝から外して、そのまま持ち帰ることにしたのだ。」
亘理『殺虫剤で駆除しちゃだめなの?』
悠「殺すのは簡単でも死骸が残るだろ。毒針は残ったままだし、風で舞うんだよ」
摩耶「花びらの舞」
悠「全体攻撃はいやぁ!」
神姫「世界樹脳乙」
千世子「すると、どこからか目の前に物腰の優雅な都風の美女が現れたのだ。あまりにも突然なことだったので、白龍はおどろいたが、さらに驚いたのはその女の言葉だったのだ。「私は天女で、その衣は天の羽衣です。どうか返してください。」」
悠「神姫はなに脳なのかな?」
神姫「……」
悠「わぁお、スルー。」
摩耶「殴られなくてよかったね。」
悠「どっかの手の早い魔王とは違うわなぁ。」
千世子「ところが、白龍はその言葉を何とか理解すると、新たな思いが湧いてきたのだ。それほど貴重な品であればただで返すのではなく、国の宝として、お上に献上するべきだと考えたのだ。白龍が、羽衣を返す気がないとさとった天女は、泣きながら、なおも訴えたのだ。「その羽衣がないと、天に戻ることができないのです。」」
サタン「誰のことなのだ?」
悠「誰の事でしょうねぇー」
サタン「……」
ズズッ、ズズッ
摩耶「悠くん、人を殺す形をした気弾みたいなのが頭上に陣取ってるよ」
悠「やめてよぉっ!」
千世子「あまりにもさめざめ泣くので、さすがの白龍もだんだん可哀想になってきたが、それでもただで返すわけにはいかないと天女にいったのだ。そこで白龍は、天上人ならば天上の国の舞を踊れるはず、その舞を見せてくれたなら、この羽衣を返そうと交換条件を突きつけたのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「さらさらしたものをいじくりまわしたいなぁ。」
摩耶「イラガ」
悠「毒針じゃねぇか!」
神姫「そろそろ湧きだす季節になるのよねぇ」
悠「洗濯物とかについたりしてたら大惨事なんだよなぁ。」
【羽衣天女】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。昔、駿河の国の三保の村に白龍という若い漁師が居たのだ。ある日、白龍は浜に出かけて、その日の漁の事を考えながら海を眺めていたのだ。すると浜の近くの松の木に不思議な光を放つものが見えたのだ。」
サタン「いらが?」
悠「毛虫の一種だ」
サタン「焼き払えばいいのだ」
悠「魔王脳乙」
サタン「……」
ゴッ!
悠「ぐっぇ!」
千世子「近くまで言ってみてみると、それはこれまでに見たこともないような美しい衣だったのだ。」
摩耶「でも、都心だとそこまでわかないでしょ。」
悠「おれの家は桜も椚もあるからな。」
摩耶「無駄に」
悠「無駄じゃないよ!緑大事!」
摩耶「冗談だよ」
千世子「あたりを見回しても誰もいる気配がないのだ。このような美しい衣を、いったい誰が忘れたのかと訝しがりながらも、白龍はとりあえず衣を枝から外して、そのまま持ち帰ることにしたのだ。」
亘理『殺虫剤で駆除しちゃだめなの?』
悠「殺すのは簡単でも死骸が残るだろ。毒針は残ったままだし、風で舞うんだよ」
摩耶「花びらの舞」
悠「全体攻撃はいやぁ!」
神姫「世界樹脳乙」
千世子「すると、どこからか目の前に物腰の優雅な都風の美女が現れたのだ。あまりにも突然なことだったので、白龍はおどろいたが、さらに驚いたのはその女の言葉だったのだ。「私は天女で、その衣は天の羽衣です。どうか返してください。」」
悠「神姫はなに脳なのかな?」
神姫「……」
悠「わぁお、スルー。」
摩耶「殴られなくてよかったね。」
悠「どっかの手の早い魔王とは違うわなぁ。」
千世子「ところが、白龍はその言葉を何とか理解すると、新たな思いが湧いてきたのだ。それほど貴重な品であればただで返すのではなく、国の宝として、お上に献上するべきだと考えたのだ。白龍が、羽衣を返す気がないとさとった天女は、泣きながら、なおも訴えたのだ。「その羽衣がないと、天に戻ることができないのです。」」
サタン「誰のことなのだ?」
悠「誰の事でしょうねぇー」
サタン「……」
ズズッ、ズズッ
摩耶「悠くん、人を殺す形をした気弾みたいなのが頭上に陣取ってるよ」
悠「やめてよぉっ!」
千世子「あまりにもさめざめ泣くので、さすがの白龍もだんだん可哀想になってきたが、それでもただで返すわけにはいかないと天女にいったのだ。そこで白龍は、天上人ならば天上の国の舞を踊れるはず、その舞を見せてくれたなら、この羽衣を返そうと交換条件を突きつけたのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」