ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「寒くない?」

千世子「曇ってるからなのだ。」

悠「寒くない?」

摩耶「熱湯でもかける?」

悠「おれはカップ麺じゃないぞ?」

神姫「似ても焼いても食えそうにない、文字通り食えない……だものね。」

悠「おれは食べられるより性的に食べたい側ですからね。食べられなくていいんですよ。」

神姫「丁寧に言えば何もないと思ってる?」

悠「はい」

神姫「そう。考えが甘いわね。」
ドスッ!
悠「あ゛っ」

摩耶「スーファミのゲゲゲの鬼太郎のゲームでダメージを受けたような声でたね。」

千世子「ちょっと分かりにくいのだ」

悠「お、おれにはスゲーわかりゅっ」
びくびくん

サタン「死にかけの魚みたいな震え方してるのだ。」

神姫「魚に失礼よ」

悠「おれの価値はマグロよりあるから!」

摩耶「マグロ、ご期待ください」

スキュラ「マグロはそんなに価値がある魚なのですか?」

千世子「一匹で数百万ぐらいなのだ。」

悠「おれはひとりで地球一個分の価値が…」

摩耶「ある?」

悠「………」

摩耶「……」

悠「……………………だ、ダイヤモンドくらいの価値はある」

神姫「長考したうえでダイヤモンドに落ち着くってところがなんともねぇ」

摩耶「クズダイヤって可能性もあるし」

亘理『どのぐらいの価格なの?』

悠「ピンキリだな。サイズやカットにもよるが……数万円ぐらいかな」

亘理『私、いま5万円くらい持ってるんだけど悠ちゃんかえますか?』

悠「なにをいっとるんだお前は」

摩耶「タダでイイでしょ」

悠「おいおい、人身売買とかよくない。」

千世子「急にまともなこと言いだしたのだ。」

悠「おれはいつだってまともな事を言ったり言わなかったりしてるだろ。」

スキュラ「それって普通のことでは?」

神姫「悠は普通じゃないから」

悠「普通ではない……つまりは天才、またはイケメン」

神姫「ほらね、頭がおかしいのよ」

摩耶「まって、耳かもしれない」

累「鼓膜腐ってんじゃね?」

リリス「蜘蛛の巣が張ってるとか」

雨「ちょっと、蜘蛛に謝りなさいよ」

悠「おれに謝れや!!」

摩耶「でも、虫とか平気?ナメクジとか這い出てこない?」

悠「おまっ……オロロロッ!」

亘理『悠ちゃーーん!?』

神姫「一瞬で想像したみたいね。」

サタン「怒鳴るより先に吐いたのだ」

摩耶「嫌いなものほど想像力が働いちゃったんだね。」
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