ー奇談ー學校へ行こう(2)4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「なんかイイ匂い」
義鷹「ムシャッムシャ」
悠「よっちゃん何食べてるのー」
義鷹「よっちゃんとかいうんじゃねぇ。お前も食うか?冥に焼いてもらった」
悠「何の肉だコレ?」
義鷹「ウサギだ」
【八百比丘尼】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。福井県小浜市空印字ほか各地に広まっている伝説なのだ。大化の改新、白村江の敗戦による大津遷都、その後の壬申の乱など、日本が古代の激動時代を送っていたころ、若さの国に高橋長者という金持ちが居たのだ。長者には、ひとり娘が居て、それはそれは玉のように美しい娘だったのだ。」
悠「ウサギ……白い?」
義鷹「ああ、昨日捕まえた。」
亘理『ウサちゃーん!』
ゴスッ!
義鷹「ぐふっ。なにしやがる!」
悠「ってことは、昨日のウサギはただのウサギだったのか」
千世子「この娘が17歳になったころ、長者はある男の宴会に招かれたのだ。その男は、どこからか流れてきた素性の知れない男だったが、いつの間にか村の人々にも好かれるようになり、しかも、どんな商売かわからないが、かなりの金持ちでもあったのだ。」
摩耶「ボーパールウサギじゃなかったんだね。」
神姫「そんなものが野放しになってても困るけどね。」
義鷹「ちなみに食うなら早く食えよ。美兎に見つかるとすっげー嫌な顔されるぞ」
悠「そらまぁ……ウサギの妖怪だもんな」
亘理『ウサちゃーん!』
千世子「このとき、長者たちが招かれた宴会もとても豪華なもので、たくさん並べられた皿には山海珍味が山のように盛られて、美酒も飲み切れない程だったのだ。」
サタン「ウサギって美味しいのだ?」
悠「鳥に似てる」
スキュラ「一羽二羽と数えますもんね。」
悠「なかなか面白いことを言うじゃなーい!」
神姫「今の言い方イラッとするわね。」
千世子「食事の前に長者たちは、男に案内されて、屋敷のあちこちを見学して回ったが、調理場で不思議なものを見たのだ。それは下半身が魚で、上半身は2本の腕のついた子供のような姿の生き物がまさに調理人によって料理されるところだったのだ。」
悠「しかし、さすが冥ちゃんだな。いい調理ができてる」
亘理『肉を焼くぐらいなら私もできる!』
義鷹「炭になるだけだろ」
亘理『んだぁとゴラァ!』
悠「表面真っ黒の生焼けもきついがな。」
千世子「まさかあんな不気味な物を食べさせる気ではないだろうかと訝しがりながらも、長者たちは宴卓に戻ると、そこに大皿に盛られた肉料理が運ばれてきたのだ。男は、これが竜宮の食べ物だといって、しきりに長者たちに進めるのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「なんかイイ匂い」
義鷹「ムシャッムシャ」
悠「よっちゃん何食べてるのー」
義鷹「よっちゃんとかいうんじゃねぇ。お前も食うか?冥に焼いてもらった」
悠「何の肉だコレ?」
義鷹「ウサギだ」
【八百比丘尼】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。福井県小浜市空印字ほか各地に広まっている伝説なのだ。大化の改新、白村江の敗戦による大津遷都、その後の壬申の乱など、日本が古代の激動時代を送っていたころ、若さの国に高橋長者という金持ちが居たのだ。長者には、ひとり娘が居て、それはそれは玉のように美しい娘だったのだ。」
悠「ウサギ……白い?」
義鷹「ああ、昨日捕まえた。」
亘理『ウサちゃーん!』
ゴスッ!
義鷹「ぐふっ。なにしやがる!」
悠「ってことは、昨日のウサギはただのウサギだったのか」
千世子「この娘が17歳になったころ、長者はある男の宴会に招かれたのだ。その男は、どこからか流れてきた素性の知れない男だったが、いつの間にか村の人々にも好かれるようになり、しかも、どんな商売かわからないが、かなりの金持ちでもあったのだ。」
摩耶「ボーパールウサギじゃなかったんだね。」
神姫「そんなものが野放しになってても困るけどね。」
義鷹「ちなみに食うなら早く食えよ。美兎に見つかるとすっげー嫌な顔されるぞ」
悠「そらまぁ……ウサギの妖怪だもんな」
亘理『ウサちゃーん!』
千世子「このとき、長者たちが招かれた宴会もとても豪華なもので、たくさん並べられた皿には山海珍味が山のように盛られて、美酒も飲み切れない程だったのだ。」
サタン「ウサギって美味しいのだ?」
悠「鳥に似てる」
スキュラ「一羽二羽と数えますもんね。」
悠「なかなか面白いことを言うじゃなーい!」
神姫「今の言い方イラッとするわね。」
千世子「食事の前に長者たちは、男に案内されて、屋敷のあちこちを見学して回ったが、調理場で不思議なものを見たのだ。それは下半身が魚で、上半身は2本の腕のついた子供のような姿の生き物がまさに調理人によって料理されるところだったのだ。」
悠「しかし、さすが冥ちゃんだな。いい調理ができてる」
亘理『肉を焼くぐらいなら私もできる!』
義鷹「炭になるだけだろ」
亘理『んだぁとゴラァ!』
悠「表面真っ黒の生焼けもきついがな。」
千世子「まさかあんな不気味な物を食べさせる気ではないだろうかと訝しがりながらも、長者たちは宴卓に戻ると、そこに大皿に盛られた肉料理が運ばれてきたのだ。男は、これが竜宮の食べ物だといって、しきりに長者たちに進めるのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」