ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(3/30/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

摩耶「悠くん、見てみて水晶玉」

悠「どしたんだこれ」

摩耶「掃除してたら出てきたの。ちょこちゃんにあげようと思ってね。」

千世子「いいの!」

摩耶「うん。いいよ。はい、割らないようにね」

千世子「おー、魔力がみなぎるのだ」

悠「単純だな…」

千世子「じゃあ、今日のじゅぎょーはこれなのだ」

【クリスタル】
丸いのもあれば角張ったのもあり

花描「クリスタルっていったらFFだな」

神姫「クリスタラーが懐かしいわね」

千世子「クリスタルは「鉱物の結晶」全般を指す言葉なのだ。魔法のアイテムと登場するときは「透明な鉱物の結晶」として、特に水晶を指すことが多いのだ。」

悠「一般的な宝石も、鉱物の結晶という意味ではクリスタルの一種なんだぞ」

千世子「クリスタルは「なにかが凍ったもの」という意味のギリシア語に由来しているのだ。古代ローマでは、クリスタルが「常温でも凍った状態を維持している氷」だと考えられていたのだ。」

悠「ちなみに日本じゃあ透明なクリスタルを「把璃(はり)」赤い色がついたものを「瑠璃(るり)」と呼んで、古代文明マヤ文明だと水晶を「ザストン」と呼んで…」

千世子「それぞれ呪術的な儀式などで利用してきたのだ。世界中で、クリスタルには何らかの不思議な力があると考えられてきたのだ。昔の人々は、鉱物の結晶が光をきらきらと反射させる様子に、魔力的なものを感じていたのだ。鏡に魔力があると思われてきたのも、これと同じ理由なのだ。」

悠「光をきらきらと反射させる……つまり、坊さんが頭を丸める理由は…」

神姫「黙っててくれない?」

悠「どうしようか…最近ギャグが不発だ」

花描「そんなに爆発したこともないじゃん」

千世子「ゲームや小説などにクリスタルが登場する場合「魔力が凝縮したもの」として象徴的に使われることが多いのだ。古くは「ザ・ファイアークリスタル」というゲームで、プレイヤーが探し求める最終的なアイテムとして、クリスタルが登場していたのだ。さっき話していたFFシリーズではクリスタルがさまざまな形で登場し、能力の強化やアイテムの作成、テレポートなどに使う魔力の結晶として表現されているのだ。」

悠「そういうのならFF零だろ。最後はクリスタルになるし」

千世子「一般的な「ゲーム内のクリスタル」は、角張った結晶の形で描かれることが多いのだ。しかし、ひと昔まえまでのクリスタルは「占い師が使う丸い水晶の玉」としてのイメージが強かったのだ。こちらの例としては、「ドラゴンクエストⅧ」に登場する占い師(ルイネロ)の水晶玉などがあるのだ。以上、クリスタルのじゅぎょーだったのだ」
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