ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「お腹すいたな」

摩耶「冷気ならそこらへんに飛びまくってるよ」

冷気『……』
冷気『……』
冷気『……』

神姫「湧き過ぎでしょ」

悠「腋好き?うん、好き」

神姫「チッ」

悠「しかし、これなんか異常じゃね?」

千世子「舌打ちをスルーなのだ」

亘理『なんかね、今、めっちゃ寒いじゃん?』

悠「死にかけるレベルでな」

亘理『それでこうやって冷気ができるんだって。』

悠「マジか…寒いのに寒いのが湧くって地獄じゃん」

摩耶「八寒地獄だね。ほら、どんどん食べてどうぞ」

悠「食わねぇっ!夏ならともかく!」

サタン「夏なら食べるのだ?」

悠「イチゴシロップとかかけたらイケる気がする。っか、義鷹は?義鷹に処理してもらおう!」

亘理『無理無理。いま義鷹は冥ちゃんに連れられて色んなところの冷気処理しに行ってるから』

神姫「冷たいだけで害はないんじゃなかったっけ?」

亘理『なんか冷気って寒いところ、寒いところに行くから変なところでたまられると水道管とかが凍っちゃうらしいの。』

千世子「それは大変なのだ。」

悠「なんてこったい!」

サタン「でも、それじゃあなんで比較的あったかいここに集まってるのだ?」

悠「知らん!」

サタン「……」
ググッ
悠「押すな押すな!冷気の方に押すな!」

神姫「単純に窓の近くは冷えてるから逃げようとしてるだけじゃない?」

摩耶「なら、窓を開けたら出ていくかもね。」

悠「駄目だ!本来の意味の冷気が入ってくる!!」

千世子「一瞬我慢したらいいだけなのだ。」

悠「我慢できない!」

摩耶「早漏!」

悠「そこまで早くねぇし」

神姫「……」
ゲシッ!

冷気『……』
ボフッ!
悠「ひぎゃーっ!冷たいィィ!」

摩耶「ナイスキック」

亘理『よく飛ぶね』

悠「ひゅふー、ひゅふー……」
ガタガタ

サタン「震え方がヤバいのだ」

摩耶「存在はもっとヤバいよ」

悠「誰がヤバい存在かっ!そんなことより、これ駄目だ。なんか温かい物を腹の中にいれたい。」

累「焼けた石とか?」

リリス「おーし、大きく口を開けろ」

悠「引っ込んでろいっ!!」

摩耶「腹掻っ捌かれて詰められないだけマシかな。」

悠「拷問どころじゃねぇ…」