ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あー、寒い寒い!もうイライラするほど寒い!!」

千世子「あんちん、いってることは物騒なのに、姿は毛布かぶった塊なのだ。」

摩耶「この教室内はけっこう温かいけどね。」

累「ガンガン燃やしてるからね。」

リリス「ひゃっはー!汚物は消毒だぁーー!」
ゴオォオ!
ベヒモス「汚物じゃないモス」

神姫「あの、火炎放射器とかってどっから用意してるのかしら」

亘理『っていうか、炎を浴びて真っ赤になってるけど平然としてるベヒモスちゃんが怖い…。』

スキュラ「ベヒモスさんは熱い寒いは関係ないですからね。氷山の中でも突き進めますし、溶岩の中で泳げもします。」

悠「うらやましいわぁ」

累「焼くか?焼いて欲しいのか!!」

悠「うるしゃい黙りゃーせ!」

神姫「どこの方言……あら?」

悠「どした?」

摩耶「青い火の玉だ」

悠「あー?」

青い人魂『……』
ふよふよ

悠「おおっ、これでもかってぐらいベタな人魂だ!……で、どっちの仕業だ?」

累「しらない。リリスちゃんは?」

リリス「ひゃっはーーー!燃えろ燃えろーー!」

累「ダメだ。聞いちゃいない。」

悠「なんだ。悪魔ちゃんたちが知らないなら自然発生したものか」

千世子「火の玉の自然発生というパワーワードなのだ。」

悠「ゆらゆらして何かいいじゃん。温かそうだし。」
スッ

神姫「よく分からないものに手を伸ばすと危ないわよ。」

摩耶「悠君はいつか取り返しのつかないことをするタイプだから」

青い人魂『……』
ピトッ
悠「ひえぇぇぇっ!」

「「「『!?』」」」

悠「づ、づ、め゛、だ、い゛ぃ゛ぃ゛!!」
バッ!

千世子「冷たいのだ?」

悠「はふーはふー……あぁ、ゆゆゆ、指が千切れるかと思った……!」

青い人魂『……』

義鷹「なに騒いでる。いや、騒がしいのはいつもだが。」

悠「義鷹ー!あの人魂がおれの指を甲羅そうとしたんだよー!あー……温かい。」
ぴとっ
義鷹「ひとで暖を取るな。っていうか、あれ、人魂じゃねぇぞ。冷気だ。」

悠「霊気?」

義鷹「そっちでも間違いじゃねぇが。要するに冷たい炎の霊の集合体だ。霊体といっとも意思はないし、ただ妖気や冷気が集まって実体化してるもんだ。害はない。」

悠「あったんですけど!どうにかしといてよ!」

義鷹「ったく、ガブッ!ゴクンッ!」

摩耶「食べた」

義鷹「対して美味くねぇんだよな。この手のものは。ふーっ」
ピキキッ
悠「ひぇぇっ!あいすぶれすぅっー!!」
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