ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ムシャムシャ」

摩耶「むしゃむしゃ」

千世子「酢玉ねぎブーム来てるのだ?」

亘理『酢玉ねぎって身体に良いの?』

神姫「血液はサラサラになるから身体にはいいわね。」

【サキュバス】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。「アダムは、130年にわたり女の姿をした悪魔の訪問を受けて、その間に魔神、精霊、亡霊、レムレスなどを産んだ」というユダヤの律法博士の証言があるのだ。」

悠「作るのも簡単だしな」

摩耶「子供?」

悠「酢玉ねぎ」

スキュラ「私はワカメの酢の物のが好みですね」

悠「海って感じがする」

千世子「ユダヤ教の伝承によると、この悪魔は、その後イタリアに出現するようになるのだ。月夜に水浴びを楽しむ若者のひとりが溺れている女を見つけたのだ。若者は慌てて女を助けに行き、その女があまりにも美人だったので、思わず求婚し、二人は夫婦となったが、子供が生まれると女は姿を消してしまったのだ。人々は、その女はサキュバスだったと噂したのだ。」

摩耶「酢のものって好き嫌い別れるよね。」

悠「キュウリの酢の物とかにちょっとタコとか入ってるとおれは大喜びなんだけどな」

累「おじん」

リリス「じじ臭い」

悠「やかましい」

千世子「また、スコットランドでは、美しい若者がサキュバスに出会ったのだ。その若者に妖しい美女が婚約を申し込んできたが、漠然と不安を覚えた若者は、教会に逃げ込んだのだ。女はドアを通り抜けて、なおも若者に迫ってくるのだ。若者に助けを求められた司祭は、断食を勧めて告解させたのだ。すると、女は姿を消して、二度と現れなかったのだ。」

神姫「まぁ、箸休めには良いわね。」

悠「酢のもの単品で酒も飲める」

サタン「肉がいいのだ」

悠「酢のものの話してたんだけどなぁー」

サタン「ローストビーフのバルサミコ酢ソースで赤ワインがいいのだ。」

千世子「サキュバスを追い返した男の話は他にもあるのだ。エジプトの蹄鉄工が、夜中までかかる仕事をしていたのだ。すると、そこに美しい女がやってきて誘惑してきたのだ。とかと、なぜか蹄鉄工には。それが悪魔の化身だと分かったのだ。そこで蹄鉄工は、窯の中で真っ赤に煮えたぎった鉄の塊をその怪しい女に投げつけると、女はものすごい叫び声をあげ、一瞬で姿を消してしまったのだ。翌朝、蹄鉄工が村の物知りにこの不思議な出来事を話すと、それは夢魔で、もしも女の誘いに乗っていたら命が危ないところだったといわれたのだ。」

悠「グルメか!」

摩耶「まぁ、酢のものとワインってなかなかな組み合わせになるからね。」

スキュラ「ローストビーフの方が自然な組み合わせですね。」

累「肉のが美味いに決まってる。」

リリス「カロリーが高いものは美味しい理論」

千世子「世界各国に出現の記録のあるこの妖女の正体は、淫魔という悪魔の一族で、精神的な堕落を人間に与えると、特にキリスト教の逸話でよく言及されてきたのだ。今日はここまでなのだ。」
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