ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「寒さがエクストリーム」

摩耶「エクストリームアイロン?」

悠「あの行為の意味はホントにわかりません。」

千世子「エクストリームアイロンってなんなのだ?」

サタン「変わらない吸引力?」

摩耶「それはダイソン」

悠「エクストリームアイロンってのは山とかカヌーの上でアイロンがけすることだ」

「「「……」」」

悠「なにこの反応?」

千世子「あんちん、嘘はよくないのだ。」

悠「嘘じゃねーよ!!」

サタン「百歩譲って山はともかくカヌーの上でアイロンがけなんてできるわけないのだ。」

悠「それをやるんだよ!」

スキュラ「アイロンかけているうちにずぶぬれになりそうですけど」

悠「だよな」

サタン「やっぱり嘘なのだ!」

悠「嘘じゃねぇってんだろ!!」

神姫「一応、嘘じゃないわよ。難易度の高いクライミングを伴う山の斜面や、森、カヌーの上、スキーやスノーボードの最中、大きな銅像の頂上、大通りの真ん中などがあり、アイロン掛けの目的をほとんど無視して、スキューバ・ダイビングをしながら行うこともあるわ」

千世子「ホントなのだ?!」

摩耶「ほか、パラシュート降下中、湖の氷上でもやったとか。このパフォーマンスは個人および団体でもやるらしいよ。」

サタン「意味不明なのだ」

悠「お前ら、おれは嘘扱いで摩耶と神姫のことは信じるんだな」

累「当たり前じゃん」

リリス「日頃の行いを顧みろよ」

悠「だまらっしゃい!!」

スキュラ「いったい、目的はなんなのですか?」

神姫「名目はスポーツ」

「「「スポーツ?!」」」

悠「競技人口は、欧米を中心におよそ700人ぐらいらしい」

摩耶「アイロニストっていうらしいよ」

亘理『アイロニスト……なんかカッコいい』

悠「亘理なんかすぐにできるだろ」

亘理『へ?』

悠「要するに高難易度な場所で真剣にアイロン掛けするわけだから、天井でアイロン掛けすれば立派なアイロニストだ!!」

亘理『わ、わーい?』

摩耶「ちなみに世界記録もあるよ」

サタン「どんな世界記録なのだ」

摩耶「山だったらアルゼンチン・アコンカグアの頂上(6959m)でアイロン掛け、海だったら エジプト沖で達成した、水深100m。」

千世子「水中でのアイロンがけは何の意味があるのだ」

悠「知らん!」
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