ー奇談ー學校へ行こう(2)4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ゼリーっとバリーってにてるよな」
亘理『バリーって何?』
悠「マグナムぶっ放すおじさん」
亘理『じゃあ、ゼリーって?』
悠「ゼリーはゼリーに決まってんだろ」
【メデューサ】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。昔、神々が居た頃の話なのだ。静かな海辺で暮らす神ポルキュスと、その妻ケトの間に、3姉妹が産まれたのだ。姉妹はステンノー、エウリュアレー、メデューサといい、皆美しいことで評判だったのだ。特に末妹のメデューサは、黒く大きな瞳が印象的で、長く艶やかな黄金の神が自慢だったのだ。」
神姫「頭の悪そうな独り言いってるんじゃないわよ」
悠「あれぇー独り言扱いにされてる?亘理がお返事してくれてたと思うんですけどねぇー」
摩耶「幻想、幻聴、幻覚、He、Yoo!」
悠「謎のラップはセーフ?」
神姫「……」
千世子「メデューサの美しい髪は、神々の注目を集め、とりわけポルキュス一家と親しくしている海洋の神ポセイドンは、メデューサに見つめられた時、すぐさまその魅力のとりこになってしまったのだ。」
摩耶「くっそ恥ずかしいの行為に踏み切ったんだからセーフだよ」
悠「なんでくっそ恥ずかしいと自覚してたのにやったんですかねぇー」
摩耶「ふふっ、黙れや」
悠「アッハイ」
亘理『笑顔でお怒り』
千世子「メデューサの瞳は、見るものを虜にするのだ。ポセイドンは、既に妻帯しているにもかかわらず、メデューサを誘い出しては愛を交わしたのだ。メデューサも、父親より格上の神であるポセイドンの寵愛を得ていることで有頂天になっていたのだ。」
悠「しかし、寒い」
サタン「今日はそんなに寒くないのだ」
悠「なんか隙間風が全部おれに向いてる気がする」
スキュラ「被害妄想ってここまで酷くなるのですね。」
摩耶「最終的に通行人がすべて敵だと思いこむんだよね。」
千世子「ある日、ポセイドンは白馬に姿を変えて、メデューサをアテネ神殿へ連れ出し、そこで交わっていたのだ。ポセイドンとアテナは、かつて都市アテネの支配権をめぐり争ったことがあるほど険悪な中で、ポセイドンとしては腹いせもあって、そこで愛人のメデューサと交わり、神殿をよこしてやろうと思ったのだ。メデューサも、愛するポセイドンに恥をかかせた女神を許せず、いつもの行為よりもさらに過激にふるってしまったのだ。そして、ポセイドンの腕に抱かれ、その美しい髪を撫でられた時に思わず、「私の髪は、アテナよりも美しい」と自分の思っている本音が出てしまったのだ。アテナは誇り高く甲冑を身に纏って生まれたといわれ、その父ゼウスでさえ、アテナの怒りを買うことは恐れていたほど激しい気性の女神だったのだ。」
悠「だれが心の病やねん!」
神姫「頭もよね。」
悠「でへへっ」
亘理『なんで?!』
悠「なにが?」
亘理『いや、なんで笑ったの!?』
千世子「神殿の中で、メデューサが自分の神の方が美しいといってしまったことは、すぐさまアテナ本人の耳に入ったのだ。アテナは怒りから、メデューサをイノシシの牙を持つ醜い顔に変え、その自慢の髪は、1本1本を蛇にし、身体もカギヅメのついた獣の姿に変えてしまったのだ。しかも、アテナがメデューサから奪ったのは美しさだけではなく、神々の特権でもある不死をも奪ってしまったのだ。こうしてメデューサは、死すべき運命の怪物となったのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ゼリーっとバリーってにてるよな」
亘理『バリーって何?』
悠「マグナムぶっ放すおじさん」
亘理『じゃあ、ゼリーって?』
悠「ゼリーはゼリーに決まってんだろ」
【メデューサ】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。昔、神々が居た頃の話なのだ。静かな海辺で暮らす神ポルキュスと、その妻ケトの間に、3姉妹が産まれたのだ。姉妹はステンノー、エウリュアレー、メデューサといい、皆美しいことで評判だったのだ。特に末妹のメデューサは、黒く大きな瞳が印象的で、長く艶やかな黄金の神が自慢だったのだ。」
神姫「頭の悪そうな独り言いってるんじゃないわよ」
悠「あれぇー独り言扱いにされてる?亘理がお返事してくれてたと思うんですけどねぇー」
摩耶「幻想、幻聴、幻覚、He、Yoo!」
悠「謎のラップはセーフ?」
神姫「……」
千世子「メデューサの美しい髪は、神々の注目を集め、とりわけポルキュス一家と親しくしている海洋の神ポセイドンは、メデューサに見つめられた時、すぐさまその魅力のとりこになってしまったのだ。」
摩耶「くっそ恥ずかしいの行為に踏み切ったんだからセーフだよ」
悠「なんでくっそ恥ずかしいと自覚してたのにやったんですかねぇー」
摩耶「ふふっ、黙れや」
悠「アッハイ」
亘理『笑顔でお怒り』
千世子「メデューサの瞳は、見るものを虜にするのだ。ポセイドンは、既に妻帯しているにもかかわらず、メデューサを誘い出しては愛を交わしたのだ。メデューサも、父親より格上の神であるポセイドンの寵愛を得ていることで有頂天になっていたのだ。」
悠「しかし、寒い」
サタン「今日はそんなに寒くないのだ」
悠「なんか隙間風が全部おれに向いてる気がする」
スキュラ「被害妄想ってここまで酷くなるのですね。」
摩耶「最終的に通行人がすべて敵だと思いこむんだよね。」
千世子「ある日、ポセイドンは白馬に姿を変えて、メデューサをアテネ神殿へ連れ出し、そこで交わっていたのだ。ポセイドンとアテナは、かつて都市アテネの支配権をめぐり争ったことがあるほど険悪な中で、ポセイドンとしては腹いせもあって、そこで愛人のメデューサと交わり、神殿をよこしてやろうと思ったのだ。メデューサも、愛するポセイドンに恥をかかせた女神を許せず、いつもの行為よりもさらに過激にふるってしまったのだ。そして、ポセイドンの腕に抱かれ、その美しい髪を撫でられた時に思わず、「私の髪は、アテナよりも美しい」と自分の思っている本音が出てしまったのだ。アテナは誇り高く甲冑を身に纏って生まれたといわれ、その父ゼウスでさえ、アテナの怒りを買うことは恐れていたほど激しい気性の女神だったのだ。」
悠「だれが心の病やねん!」
神姫「頭もよね。」
悠「でへへっ」
亘理『なんで?!』
悠「なにが?」
亘理『いや、なんで笑ったの!?』
千世子「神殿の中で、メデューサが自分の神の方が美しいといってしまったことは、すぐさまアテナ本人の耳に入ったのだ。アテナは怒りから、メデューサをイノシシの牙を持つ醜い顔に変え、その自慢の髪は、1本1本を蛇にし、身体もカギヅメのついた獣の姿に変えてしまったのだ。しかも、アテナがメデューサから奪ったのは美しさだけではなく、神々の特権でもある不死をも奪ってしまったのだ。こうしてメデューサは、死すべき運命の怪物となったのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」