ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「もっと燃やそう」

摩耶「火炙りになるの?」

累「!!」
リリス「!!」

悠「違う!悪魔ちゃん達も座ってろ!なにが悲しゅうて自分からジャンヌダルクにならなあかんのじゃい!」

亘理『なに燃やすの?』

悠「我らの希望、ベヒモスの甲殻」

ベヒモス「いつのまにボクの甲殻が希望になったモス」

悠「赤熱して熱を溜め続けると分かってからかな」

摩耶「ようするに冷えてきたからだまた火を入れて暖房にしたいと」

悠「はい」

千世子「火遊びは良くないのだ」

悠「火遊びじゃなくて暖房だ。ということでサタン」

サタン「のだ?」

悠「空の「のだ」はおかしいが。ほどほどの火力で甲殻に火を入れてくれ」

サタン「ほどほどっていうのが一番むずかしいのだ。」
コォォォ

悠「白い炎とかヤバいからやめれ。」

サタン「……」
ゴォォォ

悠「紫も危ない感じがする。もっと普通の感じに」

サタン「…………」
ゲシッ!
悠「痛っ……蹴った?」

サタン「蹴ってないのだ」

悠「いやいや」

サタン「ええい、うるさいのだ!!」
ズバ―ンッ!
悠「なぞのしょうげきはっ!!」

神姫「外でやりなさい」

累「まったくどいつもこいつも役立たずね。」
ゴオォォォ

摩耶「世紀末でモヒカンがつかってそうな火炎放射器で着火」

悠「ナイスだ」

累「手が滑ったー」
ぶぉおおおーーっ!
バッ
悠「あぶねぇっ!!」

雨「ぎゃぁっ!炎をふりまわすなっ!!」

亘理『悠ちゃん、よく今の躱せたね…』

神姫「……」
パチンッ
ズドオォォォン!
「「「ぎゃああぁっ!」」」

摩耶「あーあ、悪ふざけばっかりするからまとめて潰された」

リリス「今関係ない千味も潰れたけど」

サタン「累が盾にする気満々だったけど、それごと潰したのだ。」

神姫「子供がいるんだから危ないことすんな!!」

悠「ぐうの根も出ない正論」

雨「ついでに私の心配もしてほしいんだけど」

神姫「妖怪は妖怪なりに自衛しなさい」

千世子「雨ちゃんには厳しいのだ」

悠「見た目は幼女だけどな」

雨「せめて少女!!」

悠「老女?」

雨「キシャーーーガチガチ!」
ビュバビュバ
バッバッ
悠「久々に見た本性。相変わらずトラウマレベル」

摩耶「今日は一段と躱すなぁ」