ー奇談ー學校へ行こう(2)4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
ミリア「いやー、すみませんでした。つい我を忘れてしまって。」
悠「……」
チーン
亘理『あわわっ』
摩耶「気をつけてね。ぶっ飛んだのが悠くんだからよかったけど」
神姫「まったくだわ。」
千世子「はい、しばらく間が空いたけどじゅぎょーしますなのだ。カーミラの続きからでカルンスタイン城で発見された肖像画が、カーミラに似ていると聞いてローラは父とその城に向かうのだ。途中、友人の将軍と出会い、将軍は自分の娘に降りかかった不幸を語るのだ。将軍の語る物語は、まさにローラに起こっている出来事とそっくりだったのだ。そして、ローラの首に現れた痣こそ、吸血鬼の仕業だと判明したのだ。」
悠「おれの心配をせんかい!どでかい鉄の塊みたいなもんで殴られてんだぞ!」
雨「私にいわれても知らん」
亘理『悠ちゃん、こっち、わたしたちこっち』
悠「あっちこっち?」
摩耶「まだ混乱してるみたいだね」
千世子「ローラたちがカルンスタイン城に辿り着くと、そこへカーミラが現れたのだ。将軍はカーミラを見ると、斧を振り上げて襲い掛かったのだ。カーミラこそ、将軍の娘を死に追いやった吸血鬼だったのだ。だが、カーミラの力は将軍を凌駕し、将軍を絞殺そうとしたのだ。その強靭な腕力に、思わず将軍は、手にした斧を落としてしまうのだ。すると、とたんにカーミラの姿も消えてしまったのだ。」
悠「とんらん」
亘理『とんらんってなに?』
摩耶「ロマサガ2で「こんらん」のフォトンがつぶれて「とんらん」って読めるの」
霊華「ぶんなぐって正気に戻せばいいじゃない」
神姫「まだいたのね。」
千世子「翌日、将軍たちが肖像画の伯爵夫人の墓をあけると、その中でカーミラが眠っていたのだ。将軍は、吸血鬼退治の古式にのっとり、カーミラの胸に杭を打ち込んだのだ。そして、その首を切り落とし、二度と蘇ることのないように燃やして、残った灰も川に流したのだ。」
霊華「なにももらわずに帰るわけないでしょ」
悠「むしろ誰に何をもらう気だよ」
ミリア「霊華さんはお金か食べ物を差し出せば大人しくなりますよ。」
摩耶「いわゆる課金システム」
サタン「食べ物も課金なのだ?」
千世子「カーミラは、1872年にアイルランドの作家ジョセフ・シェリダン・レ・ファニュが書いた怪奇小説なのだ。ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」にも大きな影響を与えた、史上初の吸血鬼小説で、カーミラは、アイルランドの伝承にある赤い吸血女がもとになっているらしいののだ。赤い吸血女は、美女の吸血鬼で男性を襲って、その血を吸うといわれているのだ。」
悠「金と食い物を要求するって山賊かなんかか」
霊華「巫女よ」
悠「どのあたりが?」
霊華「私が巫女といったら巫女、黒といったら黒、それで何が間違ってる?」
悠「アッハイ」
神姫「方向性は違うけど狂ってるわね」
千世子「カーミラの独自性は、その同性愛嗜好ともいえる美少女趣味だろう。カーミラは、基本的に女性の血しか飲まないのだ。しかも、気に入った女性はすぐに殺すことはないのだ。さらに、一方的にターゲットを愛するのではなく、小説の主人公ローラのように、カーミラに対して、ほのかな恋心のようなものを相互で抱き合うのだ。こうしたカーミラの特性から、吸血鬼よりも、レズビアンとしての属性が重視されて語られる風潮があるのも否めないのだ。以上、カーミラのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
ミリア「いやー、すみませんでした。つい我を忘れてしまって。」
悠「……」
チーン
亘理『あわわっ』
摩耶「気をつけてね。ぶっ飛んだのが悠くんだからよかったけど」
神姫「まったくだわ。」
千世子「はい、しばらく間が空いたけどじゅぎょーしますなのだ。カーミラの続きからでカルンスタイン城で発見された肖像画が、カーミラに似ていると聞いてローラは父とその城に向かうのだ。途中、友人の将軍と出会い、将軍は自分の娘に降りかかった不幸を語るのだ。将軍の語る物語は、まさにローラに起こっている出来事とそっくりだったのだ。そして、ローラの首に現れた痣こそ、吸血鬼の仕業だと判明したのだ。」
悠「おれの心配をせんかい!どでかい鉄の塊みたいなもんで殴られてんだぞ!」
雨「私にいわれても知らん」
亘理『悠ちゃん、こっち、わたしたちこっち』
悠「あっちこっち?」
摩耶「まだ混乱してるみたいだね」
千世子「ローラたちがカルンスタイン城に辿り着くと、そこへカーミラが現れたのだ。将軍はカーミラを見ると、斧を振り上げて襲い掛かったのだ。カーミラこそ、将軍の娘を死に追いやった吸血鬼だったのだ。だが、カーミラの力は将軍を凌駕し、将軍を絞殺そうとしたのだ。その強靭な腕力に、思わず将軍は、手にした斧を落としてしまうのだ。すると、とたんにカーミラの姿も消えてしまったのだ。」
悠「とんらん」
亘理『とんらんってなに?』
摩耶「ロマサガ2で「こんらん」のフォトンがつぶれて「とんらん」って読めるの」
霊華「ぶんなぐって正気に戻せばいいじゃない」
神姫「まだいたのね。」
千世子「翌日、将軍たちが肖像画の伯爵夫人の墓をあけると、その中でカーミラが眠っていたのだ。将軍は、吸血鬼退治の古式にのっとり、カーミラの胸に杭を打ち込んだのだ。そして、その首を切り落とし、二度と蘇ることのないように燃やして、残った灰も川に流したのだ。」
霊華「なにももらわずに帰るわけないでしょ」
悠「むしろ誰に何をもらう気だよ」
ミリア「霊華さんはお金か食べ物を差し出せば大人しくなりますよ。」
摩耶「いわゆる課金システム」
サタン「食べ物も課金なのだ?」
千世子「カーミラは、1872年にアイルランドの作家ジョセフ・シェリダン・レ・ファニュが書いた怪奇小説なのだ。ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」にも大きな影響を与えた、史上初の吸血鬼小説で、カーミラは、アイルランドの伝承にある赤い吸血女がもとになっているらしいののだ。赤い吸血女は、美女の吸血鬼で男性を襲って、その血を吸うといわれているのだ。」
悠「金と食い物を要求するって山賊かなんかか」
霊華「巫女よ」
悠「どのあたりが?」
霊華「私が巫女といったら巫女、黒といったら黒、それで何が間違ってる?」
悠「アッハイ」
神姫「方向性は違うけど狂ってるわね」
千世子「カーミラの独自性は、その同性愛嗜好ともいえる美少女趣味だろう。カーミラは、基本的に女性の血しか飲まないのだ。しかも、気に入った女性はすぐに殺すことはないのだ。さらに、一方的にターゲットを愛するのではなく、小説の主人公ローラのように、カーミラに対して、ほのかな恋心のようなものを相互で抱き合うのだ。こうしたカーミラの特性から、吸血鬼よりも、レズビアンとしての属性が重視されて語られる風潮があるのも否めないのだ。以上、カーミラのじゅぎょーだったのだ。」