ー奇談ー學校へ行こう(2)4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「玉ねぎを刻む、刻む、刻む。そして炒める」
ジューー

亘理『……』

悠「あめ色になったら鍋に移して水を入れて沸かす。煮えてきたらコンソメキューブを二つに、塩コショウか黒コショウを少々振る。あとは少し煮立てるとお手軽オニオンスープの完成。」

千世子「なんで最近はちょくちょくクッキングしてるのだ?」

悠「あったかい飲み物が……飲みたいんだよ……。スープとか、みそ汁とか、スープとか、味噌汁とか……。」

摩耶「汁物ループ」

千世子「よっぽど寒いらしいのだ。」

悠「腹の中からあっためる。これ大事。」

累「ひらめいた。」

悠「黙って座ってろ!!」

累「溶かした鉛を飲めばおなかの中からあったまるわよ。」

悠「うるせぇ黙れ!」

神姫「もはや取り合う気もないわね。」

累「みーちゃんハサミ持ってきて」

千味「はい、ハサミ」

千世子「なにするのだ?」

累「累の声を聞かない耳なんていらないよね。」
ジャキン

悠「あぶねぇっ!」

摩耶「今のよくかわしたね。」

悠「ハサミという凶器が手に渡った時点で絶対に何かやってくるって呼んでたからな」

累「刻んでスープに入れたげるわよ」

リリス「耳入りスープ」

悠「ふざけるなっ!」

サタン「自食ってやつなのだ。」

神姫「意味が違うわ」

悠「ったく、ハサミをよこせ!」

累「チッ」

悠「舌打ちしてんじゃねぇっ!!」

亘理『ま、まぁまぁ、子供のすることだから』

悠「子供のすることでもハサミで人の耳を切り落とそうとして許されるとでも?」

亘理『許されないです…』

累「だけど、累ちゃんは可愛いから許されるのであった。」

悠「……スープ飲むか」

摩耶「ついには無視することにしたみたい」

千世子「でも、さっきも無視した結果、耳を切られかけたのだ」

神姫「どっちにしても変わらないのよね。」

悠「つらいわぁ」

リリス「大変ねえ」

悠「他人事のように言ってるがお前も大概だからな」

リリス「ヘイトグロウ」
バオォーン!
悠「痛っでぇ!なんかよくわからん闇の波動的なものをぶちこまれた!!」

摩耶「ズズッ、ちょっと味薄いかな。玉ねぎはしっかり甘いけど」

神姫「コショウ足しましょうか」

悠「だれか心配して!
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