ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……」

千世子「どしたのだ?」

悠「……い」

亘理『え?』

悠「寒いっ!!」

神姫「うるさい」

悠「申し訳ないっ!」

リリス「謝る声もうるさい」

累「バカは声が大きいから。ねー、みーちゃん!」
ぐりぐり
千味「はぁい!ありがとうございますっ!!」

サタン「なるほどなのだ。」

悠「納得すんなよ。あと、ツレを椅子にすんな、椅子にされて喜ぶな。」

累「つ……れ?」

摩耶「友人認定はしてないみたいだよ」

千世子「可哀想なのだ」

悠「あれは可愛そうっていうかひとつのプレイだからなぁ。別に悲観することもないと思う」

神姫「愚かでいいでしょ」

累「でも、愚か者ってかわいいですよ」
グィ、じゃりっ!
ビンっ!
千味「ありがとうございますっ!」

亘理『首輪と鎖まであった』

リリス「私、ああいうのって分からないわぁ」

サタン「自分の言うことを聞く僕(しもべ)とかの類はいらないのだ?」

リリス「従順な犬より、自分に喰いかかってくる輩をぐちゃぐちゃにするのが楽しいもの」

累「可愛がり方が歪んでるわね。」

リリス「なんでかしら、強盗に万引きを注意された気分だわ」

悠「お前らはホント一度カウンセリングとか受けろ」

リリス「なんで?」

累「むしろ、カウンセリングしてやるよ前髪のっぽ」

悠「……何か鈍器的なものないか?」

亘理『落ち着いて!』

累「カウンセリングとは違うけどさっき拾った雑誌に心理テストがのってたわね。」

リリス「どんな?」

累「あなたは今砂漠の真ん中にいて水を持っています。そして目の前では死にかけの男が水をくれといっています。どうしますか?」

リリス「一気に飲み干して男の呪詛を聞きながら死ぬまで眺めてる。」

亘理『ひ、酷い』

摩耶「結果は?」

累「リリスちゃんの前世は単二電池です」

リリス「マジかよ」

神姫「心理テストでなんで前世が分かるのかしら」

悠「単二電池とか使い道ないな」

リリス「懐中電灯とかあるやろがっっ!!」

悠「マジ切れされた」

千世子「でも、最近の懐中電灯は単三電池のも多いのだ」

摩耶「悠君もやってみたら心理テスト」

悠「そもそも今の心理テストでも何でも名手よな」
93/100ページ
スキ