ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「寒い」

累「ガソリンか灯油を頭からかぶって火をつけたらあったまるよ」

悠「マルコゲだよ」

摩耶「自殺するとしても焼身は嫌だよね。」

サタン「炎を吸収すればいいのだ」

【アフロディーテ】

千世子「じゅぎょーしますなのだ。ギリシャ神話で、のちに英雄アキレスの両親となるペレウスと海の精霊ティティスの結婚式が、すべての神々を招いて盛大に行われることになったのだ。しかし、一人だけ、争いの神エリスだけ招待されなかったのだ。怒ったエリスは勝手に式場に乱入して黄金のリンゴを投げ込み、それを最も美しい女神に与えるといったのだ。最も美しいといわれて、我こそはと立候補したのがアフロディーテとヘラとアテナだったのだ。」

悠「炎吸収特性はもってない」

累「耐えれば?」

悠「いっぺん泣かしたろうか!!」

亘理『悠ちゃん落ち着いて』

摩耶「耐性ぐらいはあるかも」

千世子「3人の女神は、各々が自分が最も美しいと決して譲ろうとしないのだ。そこで困ったゼウスは、トロイ王プリモアスの息子パリスに決めさせることにしたのだ。女神たちは、イデ山で羊飼いをしているパリスのもとへ出向き、それぞれ得意分野で彼の関心を引こうとしたのだ。アテナは「戦いでの勝利」を、ヘラは「君主の座」をパリスに与えるという条件を出したのだ。アフロディーテは「もっとも美しい女」を与えようと彼にいったのだ。パリスはこの中から、アフロディーテの条件に乗ったので、最も美しい女神はアフロディーテとなり、黄金のリンゴも彼女の手に渡ったのだ。」

悠「耐性あってもダメージは入るからな、無効かマカラカーンでも張らないと」

神姫「ニヤリ、コンセントレイト、貫通」

悠「やめてっ!」

摩耶「最近メガテンネタ多いね」

悠「新しいのが出るすらな」

千世子「ところが、パリスに与える最も美しい女は、すでにスパルタ王メネラオスの妻となっていたヘレナだったために、アフロディーテはパリスに船を仕立ててスパルタへ行き、ヘレネを略奪するように命じることになってしまったのだ。パリスは言われたようにヘレネをさらい、妻としたのだ。」

摩耶「ああ、新女神転生5だっけ」

悠「それはスイッチで発表されたのな。そっちじゃなくてストレンジジャーニーの方だ」

摩耶「それって前に出てなかった?」

悠「新ルート追加のディープストレンジジャーニーなのさ」

神姫「最初から難易度終末ね」

千世子「妻を奪われ怒り狂ったメネラオスは、ミケーネ王の兄アガメムノンらとともにトロイへ遠征軍を送ったのだ。こうして、木馬で有名なトロイア戦争が始まったというのだ。」

悠「一周目は普通に楽しみたいでござるのまき」

神姫「一周目はって基本はいっしょでしょ?」

悠「そりゃな」

摩耶「なら終末でいいんじゃない?」

悠「…………いってみるか」

千世子「愛と美の女神アフロディーテは、ローマの神ヴィーナスと同一視されているのだ。そして、パリスの審判によって正式に最も美しい女神となったから、女性の美の代名詞となり、現代にいたっているのだろう。いずれにしても、美しい女性は、国を滅ぼすほどの争いの原因となるのだ。以上、アフロディーテのじゅぎょーだったのだ。」
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